シナリオ
あなたはスタートアップの開発チームに所属するソフトウェアエンジニア。今日は四半期に一度の1on1ミーティングで、上司のSarah(Engineering Manager)と話す機会がある。この機会に昇給について相談したいと考えている。
Sarahは直接的なコミュニケーションを好むアメリカ人マネージャーで、数字や具体的な成果を重視する。
文化的コンテキスト
日本のビジネス文化では給与交渉を直接切り出すことに抵抗感があるが、欧米のグローバル環境では自分の成果を自分でアピールすることが必要
数字(30%)を使うことは非常に重要。主観的な「頑張った」より客観的な「改善幅」で話すと説得力が増す
疑問形にすることで強制でなく「対話のお誘い」になり、マネージャーが断りやすい形を作る → 交渉上手のテクニック
謙遜は美徳ではなく、曖昧な言い方はマイナスになる。黙っていれば評価されないと考える文化
タスク
Sarahが「So, how has this quarter been for you?(今四半期どうだった?)」と聞いてきた。この発言に対して、自分の成果を述べてから昇給の話を切り出す返答を作ってください。
"So, how has this quarter been for you?"
シチュエーション補足:
- あなたはバックエンドのAPIパフォーマンスを30%改善した
- 新入社員2名のオンボーディングをサポートした
- この成果をベースに昇給を依頼したい
使える表現・フレーズ
カードをクリックすると英語フレーズを表示します。
ヒント(段階的開示)
ヒント 1 — 構成・方向性
返答は「成果報告 → 昇給の切り出し」という2段構成にする。まず今四半期の具体的な成果を1〜2文で伝え、その流れで「このタイミングで給与について話したい」と自然につなげると良い。
ヒント 2 — キーフレーズ(状況別)
- 成果報告:
"I was able to improve our API performance by 30%, and I also helped onboard two new engineers." - 昇給の切り出し:
"I'd also like to discuss my compensation if that's okay."
ヒント 3 — 骨格テンプレート
骨格:
2. 成果1: APIパフォーマンスを30%改善
3. 成果2: 新入社員2名のオンボーディングサポート
4. "I'd like to take this opportunity to discuss my compensation."(昇給の切り出し)
モデル解答(B2〜C1相当)
"So, how has this quarter been for you?"
"It's been a pretty productive quarter, actually. I managed to improve our API performance by about 30%, which helped reduce load times significantly for our users. I also supported the onboarding of two new engineers and got them up to speed quickly. Given those contributions, I'd like to take this opportunity to discuss my compensation — could we talk about a potential adjustment?"
解説
構成分析
重要表現まとめ
| 表現 | 意味・ポイント |
|---|---|
I managed to ... | 「なんとかやり遂げた」というニュアンスがあり、謙遜しながらも成果を伝えられる |
got them up to speed | 「(新人を)すぐに戦力化した」という意味の慣用句。実務で頻出 |
discuss my compensation | 「給料について話す」の最もプロフェッショナルな表現。"ask for a raise" は少し直接的すぎる場合がある |
a potential adjustment | 「昇給」を柔らかく言い換えた表現。最初の切り出しに向いている |
文化的ポイント
日本では「自分から昇給を要求するのは恥ずかしい」という文化があるが、欧米では自己アドボカシー(self-advocacy)は必須スキル
数字(30%)を使うことは非常に重要。主観的な「頑張った」より客観的な「改善幅」で話すと説得力が増す
疑問形にすることで強制でなく「対話のお誘い」になり、マネージャーが断りやすい形を作る → 交渉上手のテクニック
よくある日本人のミス
ワンランク上の表現(Phase 2 以降)
高度なフレーズ集
次のステップ
- 発展: 同じシナリオで、Sarahが「今は予算が厳しい」と断ってきた場合の返答を考える(交渉の継続)
- 次回(Day 027): Negotiation × HR — 採用オファーへの条件交渉