Day 026 — 2026-05-09

昇給交渉の1on1で自分の貢献を伝える

Phase 1 — Survival 👥 Conversation 👔 HR ★★☆☆☆

シナリオ

あなたはスタートアップの開発チームに所属するソフトウェアエンジニア。今日は四半期に一度の1on1ミーティングで、上司のSarah(Engineering Manager)と話す機会がある。この機会に昇給について相談したいと考えている。

Sarahは直接的なコミュニケーションを好むアメリカ人マネージャーで、数字や具体的な成果を重視する。

あなた
ソフトウェアエンジニア(入社2年目)
今日の学習者ロール
相手
Sarah
Engineering Manager · アメリカ人 · ネイティブ英語話者

文化的コンテキスト

💪
自己アドボカシーは必須スキル
日本のビジネス文化では給与交渉を直接切り出すことに抵抗感があるが、欧米のグローバル環境では自分の成果を自分でアピールすることが必要
📊
数字で話す
数字(30%)を使うことは非常に重要。主観的な「頑張った」より客観的な「改善幅」で話すと説得力が増す
疑問形で圧迫感を減らす
疑問形にすることで強制でなく「対話のお誘い」になり、マネージャーが断りやすい形を作る → 交渉上手のテクニック
🚫
謙遜は美徳ではない
謙遜は美徳ではなく、曖昧な言い方はマイナスになる。黙っていれば評価されないと考える文化

タスク

Sarahが「So, how has this quarter been for you?(今四半期どうだった?)」と聞いてきた。この発言に対して、自分の成果を述べてから昇給の話を切り出す返答を作ってください。

状況 A — 1on1で昇給を切り出す
Sarah — Engineering Manager

"So, how has this quarter been for you?"

シチュエーション補足:

  • あなたはバックエンドのAPIパフォーマンスを30%改善した
  • 新入社員2名のオンボーディングをサポートした
  • この成果をベースに昇給を依頼したい
⏱️ 5分 📝 60〜100語程度(3〜5文)

使える表現・フレーズ

カードをクリックすると英語フレーズを表示します。

〜を達成した クリックで英語を表示 →
I managed to / I was able to 💡 "I achieved" より自然な会話体
〜を30%改善した クリックで英語を表示 →
improved ... by 30% 💡 数字を必ず入れる
オンボーディングをサポートした クリックで英語を表示 →
helped onboard / supported the onboarding of 💡 "onboard" は動詞でも使える
昇給の件で話したい クリックで英語を表示 →
I'd like to discuss my compensation 💡 "salary raise" より丁寧で一般的な表現
成果に見合った報酬 クリックで英語を表示 →
compensation that reflects my contributions 💡 交渉の定番フレーズ
〜について相談する機会を持てるか クリックで英語を表示 →
Could we find time to talk about...? 💡 要求ではなく依頼の形に

ヒント(段階的開示)

ヒント 1 — 構成・方向性

返答は「成果報告 → 昇給の切り出し」という2段構成にする。まず今四半期の具体的な成果を1〜2文で伝え、その流れで「このタイミングで給与について話したい」と自然につなげると良い。

ヒント 2 — キーフレーズ(状況別)
  • 成果報告: "I was able to improve our API performance by 30%, and I also helped onboard two new engineers."
  • 昇給の切り出し: "I'd also like to discuss my compensation if that's okay."
ヒント 3 — 骨格テンプレート

骨格:

1. "It's been a productive quarter for me."(つかみ)
2. 成果1: APIパフォーマンスを30%改善
3. 成果2: 新入社員2名のオンボーディングサポート
4. "I'd like to take this opportunity to discuss my compensation."(昇給の切り出し)

モデル解答(B2〜C1相当)

状況 A — 1on1で昇給を切り出す
Sarah — Engineering Manager

"So, how has this quarter been for you?"

あなた(モデル解答)

"It's been a pretty productive quarter, actually. I managed to improve our API performance by about 30%, which helped reduce load times significantly for our users. I also supported the onboarding of two new engineers and got them up to speed quickly. Given those contributions, I'd like to take this opportunity to discuss my compensation — could we talk about a potential adjustment?"

解説

構成分析

1
"It's been a pretty productive quarter, actually.": 最初に全体の評価を一言で示す(BLUF的アプローチ)。"actually" を添えることで謙遜しながらも自信を見せる
2
成果を2点列挙: 数値(30%)と具体的な行動(オンボーディング)の両方を出すことで信頼性が増す
3
"Given those contributions": 「だからこそ」という論理的なつながりを作る重要フレーズ
4
"could we talk about a potential adjustment?": 「昇給してください」と直接言わず、「調整について話せますか?」と疑問文にすることで圧迫感を与えずに交渉を開始できる

重要表現まとめ

表現意味・ポイント
I managed to ...「なんとかやり遂げた」というニュアンスがあり、謙遜しながらも成果を伝えられる
got them up to speed「(新人を)すぐに戦力化した」という意味の慣用句。実務で頻出
discuss my compensation「給料について話す」の最もプロフェッショナルな表現。"ask for a raise" は少し直接的すぎる場合がある
a potential adjustment「昇給」を柔らかく言い換えた表現。最初の切り出しに向いている

文化的ポイント

💪
自己アドボカシーは必須スキル
日本では「自分から昇給を要求するのは恥ずかしい」という文化があるが、欧米では自己アドボカシー(self-advocacy)は必須スキル
📊
数字で話す
数字(30%)を使うことは非常に重要。主観的な「頑張った」より客観的な「改善幅」で話すと説得力が増す
疑問形で圧迫感を減らす
疑問形にすることで強制でなく「対話のお誘い」になり、マネージャーが断りやすい形を作る → 交渉上手のテクニック

よくある日本人のミス

❌ "I want more salary."
直訳・子供っぽい表現
✅ "I'd like to discuss my compensation."
❌ "I think I did good work."
曖昧・謙遜しすぎ
✅ "I improved API performance by 30%."
❌ "Is it possible to raise my salary?"
受け身で自信がない
✅ "I'd like to talk about a potential adjustment."
❌ 成果を言わずにいきなり昇給を切り出す
日本のスタイルの直訳
✅ 先に貢献を述べてから論理的に繋げる

ワンランク上の表現(Phase 2 以降)

Basic
"I worked hard this quarter. Can I get a raise?"
↓ 成果+論理で繋げると
B2
"I managed to improve API performance by 30%... Given those contributions, I'd like to discuss my compensation."
↓ さらに上のレベルでは
C1
"I took ownership of the API optimization project and delivered a 30% performance improvement ahead of schedule."

高度なフレーズ集

"I took ownership of the API optimization project and delivered a 30% performance improvement ahead of schedule."
(成果をより強調するバージョン)
"Beyond my core deliverables, I proactively supported two new hires through their onboarding, which reduced ramp-up time."
(コア業務以外の貢献を強調するバージョン)
"I'd appreciate the chance to revisit my compensation in light of these contributions."
(昇給交渉をよりプロらしく切り出すバージョン)
"I believe my impact this quarter warrants a conversation about adjusting my salary — would you be open to that?"
(自信と礼節を両立した表現)

次のステップ

  • 発展: 同じシナリオで、Sarahが「今は予算が厳しい」と断ってきた場合の返答を考える(交渉の継続)
  • 次回(Day 027): Negotiation × HR — 採用オファーへの条件交渉

自己評価(解いた後に記入)

理解度

自分の回答

状況 A

気づき・メモ