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Section 3 問題集: サイトリライアビリティエンジニアリング(SRE)プラクティスの適用

試験出題比率: 約 18% 試験ガイド対応: Professional Cloud DevOps Engineer 試験ガイド最新版 収録問題数: 20 問


学習方針

このセクションは PCDE 試験の中核である「SRE プラクティスの適用」を扱います。 SLI / SLO / SLA / Error Budget の数値計算、Multi-burn-rate アラート、サービスライフサイクル管理、容量計画(Quotas / Reservations / Dynamic Workload Scheduler)、各種オートスケール(MIG / Cloud Run / GKE HPA・VPA・CA)、インシデント緩和の優先順位(drain → redirect → capacity → rollback)の判断を、本番試験と同じシナリオ形式で訓練します。

学習の進め方

  1. まず通しで解く — 制限時間 30 分 / 20 問(1 問 90 秒)
  2. 採点して弱点把握 — 末尾の「正答率早見表」に記入
  3. 間違えた問題は学習資料 ../02_学習資料/03_SREプラクティス/ に戻る
  4. 2 週間後に再挑戦 — 同じ問題で 90% 以上を目指す

正答率の目安

正答率 評価 次のアクション
90% 以上 合格圏 Section 4 / 5 に進む
80-89% 合格ライン 間違えた領域だけ復習
70-79% 要復習 02_応用.md を再読
70% 未満 基礎不足 01_基礎.md から学び直す

難易度配分

出題範囲対応表

試験ガイド項目 該当問題
3.1 変化・速度・信頼性のバランス(SLI/SLO/SLA、Error Budget、Cloud Service Mesh、Opportunity cost of nines) 問題 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9
3.2 サービスライフサイクル(planning/deployment/maintenance/retirement、quotas/limits/reservations、DWS、autoscaling MIG/Cloud Run/GKE) 問題 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16
3.3 インシデント影響の緩和(drain/redirect、容量追加、rollback) 問題 17, 18, 19, 20

問題

問題 1 (難易度: ★)

シナリオ: Cymbal Bank の決済 API チームは、SLI / SLO / SLA を初めて整理しています。マーケティングは「99.9% を顧客契約に書く」、開発リーダーは「内部の判断基準として 99.95% を持ちたい」、SRE は「実測は過去 28 日 99.97% だった」と発言しています。

質問: SLI / SLO / SLA の数値関係として、適切に整列している組み合わせはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 「SLI < SLO < SLA」に "見える" が、実際の 数値の大小は逆。SLA はあくまで顧客に約束する最低保証で、SLO はその上にバッファを置く。実測(SLI)は SLO を上回るように運用する。

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問題 2 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたの API は SLO 99.9%(30 日 rolling)で運用されています。今月の 15 日時点で累計ダウンタイムは 22 分でした。

質問: 残りのエラーバジェットは何分ですか。また、残期間(15 日間)で同じ消費ペースを続けた場合、月末時点で SLO は達成できますか。

選択肢:

解答と解説

正解: A

解説:

試験のひっかけポイント: 「30 日 × 24 時間 × 60 分 = 43,200 分」を即答できること。99.9% SLO の月次予算 = 43.2 分は丸暗記。残予算と消費ペースから「月末予測」まで計算するのが頻出。

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問題 3 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは医療事業者向け SaaS の SRE です。経営層から「24/7 で動く決済 API は SLO 99.99% にしたい」「社内向け管理コンソールも揃えて 99.99% にしたい」と提案されました。社内向け管理コンソールは IT 担当者が月数時間しか使いません。

質問: 信頼性の機会費用(Opportunity cost of nines)を踏まえた、最も適切な提案はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 「SLO は高ければ高いほど良い」は誤り。ユーザー要件 × ビジネス影響 × コスト の三者で決定。Nine の追加コストと機会費用(メンテナンス窓・変更速度の犠牲)を理解しているかが問われる。

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問題 4 (難易度: ★★)

シナリオ: 新しいリコメンデーション API の SLI を設計しています。チームから以下の候補が出ました。

  1. Pod の平均 CPU 使用率
  2. クラスタの Node 数
  3. HTTP 5xx エラー率
  4. p99 レスポンスタイム

質問: SRE Workbook の SLI 選定原則(ユーザーに影響する指標を選ぶ)に最も合致する SLI の組み合わせはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: SRE Workbook Chapter 2 の SLI 選定 4 原則:(1) ユーザーが気にすることを測る、(2) 集計可能、(3) シンプル、(4) 構造化。「CPU 使用率を SLI にする」「ノード数を SLI にする」は典型的な間違い。

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問題 5 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは BigQuery を使った日次バッチ処理パイプラインの SLI を定義する必要があります。1 日 1 回起動するジョブで、「実行が 60 分以内に完了したか」を信頼性の基準にしたいと考えています。

質問: このバッチ処理に最も適した SLI 計算方式はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 「API → Request-based」「バッチ・定期処理 → Window-based」「ストリーム処理の鮮度 → Window-based(freshness)」の使い分けが頻出。SRE Workbook の SLI タイプを把握しておく。

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問題 6 (難易度: ★★★)

シナリオ: SLO 99.9%(30 日 rolling)の API があります。Cloud Monitoring で Multi-window multi-burn-rate アラートを設定したい。SRE Workbook の推奨に従って「Fast burn(クリティカル:Budget の 2% を 1 時間で消費するペース)」を設定する場合、Burn rate と long window / short window の組み合わせはどれですか。

質問: 推奨される Fast burn アラートの設定値はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: Multi-burn-rate の 3 段階を暗記:Fast 14.4x / 1h / 5mMedium 6x / 6h / 30mSlow 1x / 3d / 6h。long window と short window を AND で組み合わせることで「短期スパイクで誤検知」と「長期で見落とし」を両立して防げる。

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問題 7 (難易度: ★★)

シナリオ: SLO 99.9% の API を運用中、過去 5 分間で 10,000 リクエスト中 600 件が 5xx でした。

質問: この期間の Burn rate はいくつですか。また、Fast burn alert(threshold 14.4x)は発火しますか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: Burn rate の式 = エラー率 / (1 − SLO) を即答できること。「Burn rate 1x = SLO 期間(30 日)でちょうど予算を使い切る速度」「Burn rate 60x = 約 12 時間で予算枯渇」の感覚を持つこと。

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問題 8 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは SLO 99.9% のサービスを運用しており、Error Budget Policy をチームで合意しています。月の 10 日目で予算の 95% を消費してしまいました。次のスプリントでは「目玉となる新機能のリリース」を計画していました。

質問: Error Budget Policy に従った最も適切な判断はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: Error Budget Policy は「Budget 残量に応じて段階的にリリース基準を厳格化」が原則。枯渇時は新機能凍結 → 信頼性投資 → Postmortem アクション優先。「Policy 違反」は組織の信頼を損なう。

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問題 9 (難易度: ★★★)

シナリオ: あなたは GKE 上で 30 以上のマイクロサービスを運用しており、それぞれの SLO を独立して設定したい。アプリ側のコードに計測ロジックを埋め込まずに、すべてのサービス間通信のリクエスト数・成功率・レイテンシを収集して Cloud Monitoring の SLO として可視化したい。

質問: 最小の改修で要件を満たすベストな組み合わせはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 「マイクロサービスごとに SLO 定義」「アプリ未改修」というキーワードが出たら Cloud Service Mesh + istio_requests_total が定石解。Cloud Service Mesh は旧 Anthos Service Mesh の現行名称。

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問題 10 (難易度: ★)

シナリオ: あなたのチームは新サービスをローンチします。サービスライフサイクル管理を SRE 原則に従って整理したい。

質問: サービスライフサイクルの 4 フェーズの順序として正しいのはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: Retirement(廃止)フェーズでは 顧客への EOL 事前告知(通常 6 ヶ月以上)、移行支援、データ移行、規制対応の削除証明 が必要。「最初にすべきこと → 顧客告知と移行支援」が頻出。

関連リソース:


問題 11 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは ML 研究チームの SRE です。研究者から「来月 1 か月、A3 (H100 GPU 8 基) インスタンス 16 台を 連続 14 日間 確実に確保したい。事前学習が止まると数百万円の損失」と要求されました。オンデマンドではゾーン在庫不足が頻発しています。

質問: 最も適切なリソース確保手段はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント:

関連リソース:


問題 12 (難易度: ★★)

シナリオ: ブラックフライデーで Compute Engine の N2 vCPU 使用量が通常の 10 倍に増加する見込み。リージョン asia-northeast1 での確実な容量確保と最適なコストを両立させたい。

質問: 最も適切なリソース確保戦略はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント:

関連リソース:


問題 13 (難易度: ★★)

シナリオ: Cloud Run でホストしている画像処理 API があります。レスポンスを返した後にバックグラウンドで画像のサムネイル生成・Cloud Storage 保存・通知送信を非同期に行いたい。現在のところ、レスポンス後の処理が途中で停止してしまう問題が発生しています。

質問: 最も適切な Cloud Run の設定変更はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: A

解説:

試験のひっかけポイント: Cloud Run のデフォルトは「リクエスト処理中のみ CPU 割り当て」で、レスポンス後のバックグラウンド処理は CPU always allocated が必要(コストは上がる)。WebSocket / gRPC ストリーミングも同様。

関連リソース:


問題 14 (難易度: ★★★)

シナリオ: GKE 上の recommendation-service で、HPA と VPA を同時に使ってリソース最適化したいと考えています。チームメンバーが「HPA で CPU 使用率 70% をターゲットに、VPA で CPU リクエストを Auto モードで自動調整しよう」と提案しています。

質問: この設計の問題点と推奨される修正はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: GKE オートスケーラ 3 種:

HPA + VPA を同じメトリクスで併用 = NG。「HPA はカスタムメトリクス、VPA はメモリ」の分担が定石。

関連リソース:


問題 15 (難易度: ★★)

シナリオ: MIG で動かしている Web アプリで、毎日 12:00-13:00 のランチタイムに負荷が常時の 3 倍になる予測可能なパターンがあります。CPU ベースのオートスケールでは反応が遅く、ピーク開始時に SLO 違反が出ます。

質問: 最も適切なオートスケール戦略はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント:

「予測可能な負荷」「起動に時間がかかる」→ Predictive または Schedule-based。

関連リソース:


問題 16 (難易度: ★★)

シナリオ: Cloud Run でホストしている REST API があります。p99 レイテンシを下げるため、cold start を最小化したい。リクエストは I/O バウンド中心で 1 リクエストあたり 50ms 程度です。

質問: cold start と効率の両方を最適化するための設定として最も適切なのはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント:

関連リソース:


問題 17 (難易度: ★★)

シナリオ: 本番環境で 5 分前にデプロイした新版 v42 のリリース後、Cloud Monitoring が Fast burn alert を発火させました。Burn rate は 60x で増加中。SRE オンコール担当のあなたが対応します。

質問: SRE の原則「Mitigate first, fix later」に従った最も適切な最初のアクションはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: インシデント緩和の優先順位:

  1. Mitigate(緩和): Feature flag OFF → Rollback → Drain → Capacity 追加
  2. Recover(復旧確認): SLO 回復確認
  3. Communicate(連絡): Status Page、社内通知
  4. Postmortem: 復旧 24 時間以内に作成、Blameless、Five Whys

関連リソース:


問題 18 (難易度: ★★★)

シナリオ: 新機能「AI コメント要約」を Feature flag で 5% のユーザーに段階的にロールアウト中、当該機能由来のエラーが急増しています。Feature flag システム(Firebase Remote Config)と CI/CD パイプラインがあります。コードのロールバックも可能ですが、他の新機能も同時にリリースされており、それらは正常に動作しています。

質問: 最も影響を早く止める手段はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 「最も早く影響を止める」→ Feature flag OFF(秒単位)。Rollback(5〜15 分)より早い。Feature flag は コードを触らず特定機能だけ無効化 できるのが強み。Cloud Deploy rollback / kubectl rollout undo / Cloud Run revision はパイプライン経由で時間がかかる。

関連リソース:


問題 19 (難易度: ★★)

シナリオ: Global External HTTP(S) Load Balancer の背後にある MIG(asia-northeast1)で深刻なバグが発覚し、当該 MIG を本番から切り離す必要があります。既存ユーザーのセッションが進行中(HTTP keep-alive、長時間レスポンス)です。

質問: ユーザー影響を最小化しつつ MIG を安全に切り離すための正しい手順はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: Drain(ドレイン) の本質:新規トラフィックを止め、既存接続は完了させる。

「ユーザー影響を最小化」「進行中セッション」というキーワードが drain のヒント。

関連リソース:


問題 20 (難易度: ★★★)

シナリオ: あなたは複数リージョンの GKE クラスタ(asia-northeast1、us-central1、europe-west1)で稼働する Web サービスを運用しています。asia-northeast1 のゾーン a, b で深刻な GCP 障害が発生し、当該リージョンのサービスが応答しません。日本ユーザーのトラフィックを即座に他リージョンへ切り替えたい。

質問: 最も早く確実にリージョンフェイルオーバーを実現できる構成はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: リージョン障害対応の選択肢:

**「即時」「自動」「グローバル」**のキーワードなら Multi-cluster Ingress または GLB(health check 自動)。Cloud DNS は TTL の制約があるので即時性が劣る。

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正答率早見表

問題 範囲 難易度 あなたの解答 正誤
1 3.1 SLI/SLO/SLA
2 3.1 Error Budget 計算 ★★
3 3.1 Opportunity cost of nines ★★
4 3.1 SLI 選定原則 ★★
5 3.1 Request/Window-based SLI ★★
6 3.1 Multi-burn-rate alert ★★★
7 3.1 Burn rate 計算 ★★
8 3.1 Error Budget Policy ★★
9 3.1 Cloud Service Mesh SLO ★★★
10 3.2 サービスライフサイクル
11 3.2 Dynamic Workload Scheduler ★★
12 3.2 Reservations / CUD ★★
13 3.2 Cloud Run CPU 割当 ★★
14 3.2 GKE HPA + VPA 衝突 ★★★
15 3.2 MIG Schedule/Predictive ★★
16 3.2 Cloud Run concurrency ★★
17 3.3 Mitigate first ★★
18 3.3 Feature flag 即時無効化 ★★★
19 3.3 GLB connection draining ★★
20 3.3 Multi-cluster Ingress ★★★

合計: ___ / 20 問 正答率: ___ %


弱点別の復習ガイド

3.1 SLI/SLO/SLA・Error Budget・Cloud Service Mesh で間違えた場合

3.2 サービスライフサイクル・容量計画・オートスケールで間違えた場合

3.3 インシデント緩和で間違えた場合


次のステップ