section1_問題集

Section 1 問題集: クラウドソリューションアーキテクチャの設計と計画

試験出題比率: 約 25%(試験全体で最大ウェイト) 試験ガイド対応: 2025 年 10 月改訂版 収録問題数: 20 問


学習方針

このセクションは PCA 試験で最大の比重を占める「設計と計画」を扱います。 ビジネス要件、技術要件、ネットワーク・ストレージ・コンピュート設計、移行計画、将来改善の 5 領域から幅広く出題されます。

学習の進め方

  1. まず通しで解く — 制限時間 30 分 / 20 問(1 問 90 秒)
  2. 採点して弱点把握 — 末尾の「正答率早見表」に記入
  3. 間違えた問題は学習資料 ../02_学習資料/01_アーキ設計と計画/ に戻る
  4. 2 週間後に再挑戦 — 同じ問題で 90% 以上を目指す

正答率の目安

正答率 評価 次のアクション
90% 以上 合格圏 Section 2/3 に進む
80-89% 合格ライン 間違えた領域だけ復習
70-79% 要復習 02_応用.md を再読
70% 未満 基礎不足 01_基礎.md から学び直す

難易度配分

出題範囲対応表

試験ガイド項目 該当問題
1.1 ビジネス要件 問題 1, 2, 17
1.2 技術要件(Well-Architected / HA / Gemini Cloud Assist) 問題 3, 4, 5, 18
1.3 ネットワーク・ストレージ・コンピュート設計 問題 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12
1.4 移行計画(Migration Center / 6R) 問題 13, 14, 15, 19
1.5 将来のソリューション改善 問題 16, 20

問題

問題 1 (難易度: ★★)

シナリオ: Altostrat Media は北米のオンデマンド動画配信を運営する企業です。新規事業として欧州・アジア向けの低遅延ライブ配信を 6 か月以内に立ち上げる計画です。CEO は「世界規模の即時拡張、設備投資ゼロ、年間運用コスト 20% 削減」をビジネス要件として掲げています。CIO は既存のオンプレミス CDN を残しつつ Google Cloud へ拡張したいと考えています。

質問: このビジネス要件を最も的確に満たすクラウド導入アプローチはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 「すべてクラウド化が常に正解」ではない。ビジネス要件 × 既存制約 × コスト の三者で判断する。CIO の意向もビジネス要件の一部です。

関連リソース:


問題 2 (難易度: ★)

シナリオ: EHR Healthcare は HIPAA 規制下の病院向け電子カルテ SaaS です。CFO は「3 年で TCO 30% 削減」、CMO は「新機能リリースを月 1 回から週 1 回へ加速」、CISO は「データ主権を維持」というビジネス要件を出しています。

質問: これら 3 つのビジネス要件すべてを最もバランスよく満たすアーキテクチャ要素の組み合わせはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: A

解説:

試験のひっかけポイント: ステークホルダー別の要件を 1 つのアーキで網羅する複合要件問題は頻出です。役職ごとの関心軸(CFO=コスト、CMO=スピード、CISO=セキュリティ)を覚えておく。

関連リソース:


問題 3 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは Google Cloud Well-Architected Framework の 6 つの柱に基づいて、新規 SaaS アプリケーションの設計レビューを依頼されました。チームリーダーから「特に運用上の卓越性 (Operational Excellence) を強化したい」と要望されています。

質問: 運用上の卓越性を最も強化するアプローチはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: A

解説:

試験のひっかけポイント: Well-Architected の 6 柱(運用上の卓越性 / セキュリティ / 信頼性 / コスト最適化 / パフォーマンス / 持続可能性)と、それぞれの代表的施策を対応付けて覚えておく。問題文の「特に」というキーワードに注目し、柱を取り違えないこと。

関連リソース:


問題 4 (難易度: ★★★)

シナリオ: Cymbal Retail は EC サイトを運営しており、ブラックフライデーのトラフィックは平常時の 50 倍に達します。同社は SLA 99.99% を顧客に約束しており、データセンター単位の障害でも 5 分以内に復旧する必要があります。RPO は 1 分以内、RTO は 5 分以内と定義されています。

質問: この HA 要件を満たすために最も適切な設計は次のどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: SLA 99.99% = 年間ダウンタイム約 52 分。ゾーン HA で十分か、リージョン HA が必要かを要件 (RPO/RTO) から正しく判定すること。「データセンター単位の障害」=「リージョン障害」と読み替える。

関連リソース:


問題 5 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは Google Cloud 上に新規環境を構築する責任者です。設計フェーズで、命名規則、リソースサイジング、コスト見積もり、ベストプラクティスチェックを効率化したいと考えています。Google が 2025 年に GA したサービスで、これらを自然言語で支援するものを利用予定です。

質問: この目的に最も適合する Google Cloud のサービスはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 2025 年 10 月改訂の新出題項目。「設計フェーズで自然言語アシスト」=「Gemini Cloud Assist」と即答できるようにする。Recommender API との違い(運用 vs 設計)も押さえる。

関連リソース:


問題 6 (難易度: ★★)

シナリオ: ある金融機関は、オンプレミスの基幹システムと Google Cloud の分析基盤を専用線で接続したいと考えています。要件は、(1) インターネットを経由しない、(2) 1 リージョンで 100 Gbps 以上の帯域、(3) 99.99% の SLA を満たす、(4) Google が提供するパブリック IP には接続しない、です。

質問: この要件を満たす最も適切な接続方式はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: Dedicated Interconnect (内部 IP) vs Direct Peering (パブリック IP) の違いを必ず覚える。SLA 99.99% を得るには Interconnect でも特定のトポロジが必要(複数 EAD + 複数メトロ)。

関連リソース:


問題 7 (難易度: ★★★)

シナリオ: KnightMotives Automotive は、自社の Google Cloud 環境から、AWS 上で運用している製造ライン管理 API へ低遅延(10 ms 以下)でアクセスする必要があります。インターネットを経由せず、AWS と Google Cloud のデータセンターを物理的に近接させた専用線で接続したいです。

質問: この要件を最も適切に満たす Google Cloud の接続オプションはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 2025 年改訂で出題範囲に追加された新サービス。「他クラウドとの専用線」=「Cross-Cloud Interconnect」。Partner Interconnect と混同しないこと。

関連リソース:


問題 8 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは社内 API を顧客の VPC からプライベート IP 経由で公開したいと考えています。VPC ピアリングは複雑性が増すため避けたいです。また、顧客側は自分の VPC の内部 IP でこの API にアクセスし、Google Cloud Load Balancer や Cloud SQL に対しても同様にプライベート接続したいと考えています。

質問: この要件に最も適合する Google Cloud のサービスはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: PSC vs VPC Peering はほぼ毎回出ます。「サービス単位の公開・利用」「内部 IP のまま接続」「IP 重複を回避」というキーワードが出たら PSC。

関連リソース:


問題 9 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは AI/ML ワークロード向けに Google Cloud の専用インフラを設計しています。要件は、(1) 1 万 GPU を高速ネットワークで相互接続、(2) ストレージは並列ファイルシステムが必要、(3) スケジューラは Slurm を利用、(4) 大規模言語モデルの事前学習にも対応。

質問: この要件に最も適合する Google Cloud のソリューションはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: 2025 年改訂の新出題項目「AI Hypercomputer」。Parallelstore + Cluster Toolkit + TPU/GPU という構成キーワードで答えを選べるようにする。

関連リソース:


問題 10 (難易度: ★★)

シナリオ: ある企業は、年間 200 TB のログをアーカイブし、平均アクセス頻度は 5 年に 1 度未満です。法令で 10 年間の保持が必須で、データの改ざんを防ぐためにバケットロックも必要です。コスト最小化を最優先します。

質問: このユースケースに最適な Cloud Storage のストレージクラスはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: D

解説:

試験のひっかけポイント: ストレージクラスとアクセス頻度の対応:Standard (日次) / Nearline (月次) / Coldline (四半期) / Archive (年次以下)。最低保管期間 (Archive=365 日) と早期削除料金にも注意。

関連リソース:


問題 11 (難易度: ★★★)

シナリオ: あなたはバッチジョブのコンピュート選定を行っています。要件は、(1) ジョブが中断されても再開可能、(2) 1 ジョブあたりの実行時間は 1〜4 時間、(3) コストを最小化したい、(4) ピーク時に 1,000 vCPU を即座にスケールしたい、(5) Kubernetes は使いたくない。

質問: この要件に最適な Google Cloud のコンピュートサービスはどれですか。2 つ選びなさい

選択肢:

解答と解説

正解: B, D

解説:

試験のひっかけポイント: **「複数選択」**問題は単一の最適解ではなく、要件を満たす選択肢を漏れなく選ぶ。Batch サービスは 2023 年以降に PCA で重要度が増しています。Spot との組み合わせは典型解。

関連リソース:


問題 12 (難易度: ★★)

シナリオ: 小規模なスタートアップが、新規 Web アプリ(Web/API/DB の 3 層)をできるだけ少ない運用負荷でデプロイしたいと考えています。トラフィックは予測不能で、アイドル時間が長い時間帯もあります。コスト効率と運用負荷の最小化を優先します。

質問: このユースケースに最も適切な構成はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: C

解説:

試験のひっかけポイント: **「アイドル時間が長い」「予測不能なトラフィック」**というキーワードが出たら Cloud Run / Cloud Functions の選択肢を疑う。スケール to ゼロができるサーバーレスが正解。

関連リソース:


問題 13 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは 200 台規模のオンプレミス VM を Google Cloud に移行する計画を立てています。事前にワークロードを発見し、依存関係を分析し、TCO 試算を行い、移行戦略 (6R) を選定したいと考えています。

質問: この計画フェーズで利用すべき Google Cloud のサービスはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 計画 (Migration Center) と実行 (M4VMs/DMS/STS) を明確に区別する。2025 年改訂で Migration Center は出題重要度が増しました。

関連リソース:


問題 14 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたの企業はオンプレミスの古い Java モノリスアプリを Google Cloud に移行する戦略を検討中です。アプリの保守性が低く、新機能の追加コストが高いため、クラウドネイティブ化したいですが、6 か月以内に移行を完了させる必要があります。コスト感度は中程度です。

質問: このシナリオで最も適切な 6R 戦略はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 6R = Rehost / Replatform / Repurchase / Refactor / Retire / Retain。期間・コスト・クラウドネイティブ化の度合いで判断する。「最小限のクラウドネイティブ化」=「Replatform」。

関連リソース:


問題 15 (難易度: ★★★)

シナリオ: あなたの企業は 50 TB のオンプレミス Oracle DB を Google Cloud に移行する必要があります。要件は、(1) ダウンタイム最小化(数分以内)、(2) 移行中も書き込み継続、(3) 移行後の DB は Cloud SQL ではなく Bare Metal Solution for Oracle を利用、(4) 移行後の検証期間中はオンプレと並行運用したい。

質問: このシナリオで適切な移行アプローチはどれですか。2 つ選びなさい

選択肢:

解答と解説

正解: A, D

解説:

試験のひっかけポイント: Oracle on GCP = Bare Metal Solution for Oracle。Oracle ライセンスは Cloud SQL では使えない。GoldenGate は Oracle 公式の標準的レプリケーションツール。

関連リソース:


問題 16 (難易度: ★)

シナリオ: あなたは Google Cloud の運用開始後 6 か月を経過したアーキテクチャを将来改善するためのレビューを行います。「リソースの過剰プロビジョニング」「使用していないリソース」「コスト最適化機会」を体系的に洗い出すために、Google Cloud のサービスを利用したいです。

質問: この目的に最も適合する Google Cloud のサービスはどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 運用後の改善 = Active Assist / Recommender。設計時の最適化アシスタント (Gemini Cloud Assist) と運用後の最適化推奨 (Active Assist) を混同しないこと。

関連リソース:


問題 17 (難易度: ★★)

シナリオ: Cymbal Retail のステークホルダーから新規プロジェクトのビジネス要件として、「(1) GDPR 準拠で EU データを EU 内に保持、(2) PCI DSS Level 1 のクレジットカード処理、(3) 顧客への 99.95% SLA、(4) Cloud Cost Anomaly Detection を導入し、月次コストの異常を 24 時間以内に検知」と提示されました。

質問: これらのビジネス要件を満たすために最初に実施すべきアーキテクト活動はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: PCA 試験では「まず要件、次に設計、最後に実装」という順序が問われます。「最初に何をすべきか」型の問題は、ステップを飛ばさず順序を守ること。

関連リソース:


問題 18 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたの企業は、Cloud SQL for PostgreSQL を本番運用しています。バックアップ要件は、(1) RPO 5 分、(2) PITR (Point-In-Time Recovery) 7 日、(3) 災害対策としてセカンダリリージョンへの復旧、(4) バックアップは改ざん防止のため隔離保管、です。

質問: この要件を満たす Cloud SQL の構成はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: Backup ≠ Replica を区別する。バックアップは「過去の任意時点へ復元できる」が、レプリカは「現時点の論理破壊を伝播してしまう」。Backup and DR Service は 2025 年改訂で重要度増。

関連リソース:


問題 19 (難易度: ★★★)

シナリオ: EHR Healthcare はオンプレミスの医療画像 PACS システム (500 TB) を Google Cloud に移行します。要件は、(1) 帯域は 1 Gbps の VPN しか使えない、(2) 移行期間は 3 か月以内、(3) 移行中もオンプレでの読み取りは継続、(4) HIPAA 準拠、(5) 移行後は Cloud Storage に保管。

質問: この要件を満たすために最も適切なデータ移行方法はどれですか。

選択肢:

解答と解説

正解: B

解説:

試験のひっかけポイント: 帯域 × データ量 × 期間 の試算ができることが重要。目安: 100 TB 以上 + 帯域制約 = Transfer Appliance

関連リソース:


問題 20 (難易度: ★★)

シナリオ: あなたは Google Cloud 上に運用中のアプリケーションについて、将来 3 年間の改善ロードマップを策定します。アーキテクトとして「現在のアーキテクチャの技術的負債」「業界のベストプラクティスとのギャップ」「コスト最適化機会」「将来の機能拡張への準備」を体系的に把握したいです。

質問: この目的のために Google Cloud が提供する評価フレームワークまたはサービスとして適切なものはどれですか。2 つ選びなさい

選択肢:

解答と解説

正解: A, B

解説:

試験のひっかけポイント: 「将来改善」=「Well-Architected (定性評価) + Active Assist (定量推奨)」 の組み合わせ。両者は補完関係。Audit Logs はコンプライアンス・運用領域。

関連リソース:


正答率早見表

問題 領域 難易度 正答 自己採点
1 1.1 ビジネス要件 ★★ B
2 1.1 ビジネス要件 A
3 1.2 Well-Architected ★★ A
4 1.2 HA / SLA ★★★ B
5 1.2 Gemini Cloud Assist ★★ B
6 1.3 ネットワーク ★★ C
7 1.3 Cross-Cloud Interconnect ★★★ B
8 1.3 PSC ★★ C
9 1.3 AI Hypercomputer ★★ C
10 1.3 ストレージクラス ★★ D
11 1.3 コンピュート ★★★ B, D
12 1.3 サーバーレス ★★ C
13 1.4 Migration Center ★★ B
14 1.4 6R ★★ B
15 1.4 Oracle 移行 ★★★ A, D
16 1.5 Active Assist B
17 1.1 要件定義 ★★ B
18 1.2 Backup and DR ★★ B
19 1.4 Transfer Appliance ★★★ B
20 1.5 Well-Architected ★★ A, B

合計正解数: ___ / 20


弱点別の復習ガイド

1.1 ビジネス要件で間違えた場合

1.2 技術要件 / Well-Architected で間違えた場合

1.3 ネットワーク・ストレージ・コンピュート設計で間違えた場合

1.4 移行計画で間違えた場合

1.5 将来のソリューション改善で間違えた場合


次のステップ