システムアーキテクト試験 習得すべき知識・スキル一覧
シラバス Ver(21ページ)の大項目 Ⅰ〜Ⅴ章 に対応した、知識・スキルのチェックリスト。
各項目は「K:知識として説明できる」「S:実務/論述で使える」の2レベルで自己評価する。
凡例:☐ 未着手 / ◐ 学習中 / ✓ 説明できる / ★ 実務・論述で使える
Ⅰ. 契約・合意に関すること(提案依頼書の準備)
1. 提案依頼書(RFP)の準備
- K:取得(業務側がベンダーへ調達する活動)の流れを説明できる
- K:システム要件・適用範囲・入札ルール・契約類型(請負/準委任/ラボ)を区別できる
- S:情報提供依頼書(RFI)と RFP の使い分けを業務文書に書ける
- K:要件の制約条件(例:実現環境、外部接続)が記載できる
2. 提案書の準備(ベンダー側として)
- K:提案書の構成と必要記載項目(提案範囲、体制、スケジュール、見積根拠)
- S:取得依頼者の課題・狙いを把握し、提案で解決策を示せる
3. プロジェクト計画立案の支援
- K:プロジェクト計画の承認プロセスを説明できる
- S:システム実現性・リスクの観点から PM に助言できる
Ⅱ. 企画に関すること(システム化計画の立案)
4. システム化計画の立案
- K:システム化構想 / システム化計画の違いとアウトプット
- K:システム方式(アーキテクチャ)の選定要素(HW/SW/クラウド/サーバ/DB/NW/端末)
- S:As-Is / To-Be の業務フローを描き、課題を抽出できる
- S:業務モデル(業務プロセス、データクラス、組織モデル)を作成できる
- K:システム移行方式(一斉/段階/並行/パイロット)の長短
- K:システム再利用検討(マイグレーション、コンバージョン、外部サービス利用)
- K:環境整備(開発環境、ハードウェア大中規模見積り)
- K:サービスレベル・品質要件(SLA、可用性、信頼性、品質保証プロセス、BCP)
- S:実現可能性検証(PoC)の範囲と評価指標を設定できる
- S:全体開発スケジュールをサブシステムに分割し優先順位をつけられる
- K:コスト・システム投資効果(定量・定性、回収期間、過去データの援用)
- K:プロジェクト推進体制の策定方針
- K:経営事業戦略・情報戦略との整合性確認
5. 要件定義
- K:ステークホルダーの識別と利害関係の整理
- S:業務要件(業務内容、入出力情報、組織、責任、業務量、外部環境との関係)を定義できる
- S:組織及び環境要件(規模、構成、関連法規)を定義できる
- S:機能要件(業務機能、データ、システム機能、情報管理)を定義できる
- S:非機能要件(IPA非機能要求グレード:可用性、性能、運用、移行、セキュリティ、機能性、システム環境)を定義できる
- S:スケジュール要件と要員要件を定義できる
- K:要件のトレーサビリティ(要求 → 要件 → 設計 → テストの追跡)
Ⅲ. 開発に関すること(システム要件定義〜運用テスト)
6. システム開発の準備
- K:開発プロセス(ウォーターフォール / アジャイル / DevOps / プロトタイピング)
- K:ソフトウェアライフサイクルモデル(V字、共通フレーム)
- K:開発環境(ツール、ミドルウェア、フレームワーク、OSS、言語)
7. システム要件定義
- S:システム化と機能のオペレーション要件を整理できる
- S:業務移行要件と妥当性確認の要件を定義できる
- K:プロトタイピング、シミュレーション、DevOps の使い所
8. システム方式設計
- S:システム最上位の方式設計(HW/SW構成、インタフェース、機能配分)
- S:システム結合のためのテスト要件を定義できる
- K:設計標準・設計手法(構造化、オブジェクト指向、UML)
9. ソフトウェア要件定義
- S:ソフトウェア品質特性(ISO/IEC 25010:機能性、信頼性、使用性、効率性、保守性、移植性、互換性、セキュリティ)を要件化できる
- K:ソフトウェアコンポーネントと外部インタフェースの定義
- K:データ定義、データベース要件
- K:人間工学要件(操作性、誤操作対策、初心者・障害者配慮)
10. ソフトウェア方式設計
- S:ソフトウェアコンポーネント方式設計
- S:データの最上位レベル設計(概念データモデル → 論理データモデル)
- K:標準化、システム連携、テスト手法
- K:UI/UX、GUI 設計、画面・帳票設計
11. ソフトウェア詳細設計
- S:ソフトウェアコンポーネントの詳細設計(クラス、メソッド、API)
- S:データベース詳細設計(正規化、非正規化、リレーショナル理論)
- K:アルゴリズムとプログラム論理の正確性
12〜13. システム結合・適格性確認テスト
- S:結合テスト計画(手順、要員、責任、結合順序)
- S:適格性確認テスト(システム要件に対する充足度確認)
- K:テスト技法(同値分割、境界値、デシジョンテーブル、状態遷移、ホワイトボックス、ブラックボックス、サイクロマティック複雑度、ミューテーションテスト)
14. ソフトウェア導入
- S:導入計画作成(既存システム影響、セットアップ手順、マイルストーン管理)
15. ソフトウェア受入れ・システム受入れ支援
- K:受入れテスト・利用者教育支援
Ⅳ. 運用・保守に関すること
16. 運用テスト
- S:運用テスト計画(運用設計、運用体制、運用手順、バックアップ・リカバリ、障害対応)
- K:運用管理ツール(ジョブスケジューラ、監視、構成管理)
17. 業務及びシステムの移行
- S:移行計画作成(業務影響、要員、ツール、データ、リハーサル、切戻し)
- S:データ移行(マスタ移行、トランザクション移行、整合性確認、移行検証)
- K:旧環境の保持・廃棄(個人情報、保管期間)
18. システム運用の評価
- K:システム運用評価指標(応答時間、処理時間、稼働率、障害件数、回復時間)
- K:運用効果の評価(投資対効果、業務効果)
19. 業務運用の評価
- K:業務運用評価報告書、改善要求の収集
20. 投資効果及び業務効果の評価
- K:効果評価のためのデータ収集・分析
- S:次フェーズへのフィードバック設計
21. 保守にかかわる問題把握及び修正分析
- S:保守要件の分類(適応、改善、修正、緊急、予防)
- S:保守作業の影響範囲を判別できる
- K:構成管理、修正実施の選択肢評価
Ⅴ. 共通技術領域(午前Ⅱ頻出)
A. データベース
- 概念/論理/物理データモデル(ER図、IE記法、IDEF1X)
- 正規化(1〜5NF、ボイスコッド正規形)と非正規化のトレードオフ
- トランザクション特性 ACID、隔離水準(READ UNCOMMITTED〜SERIALIZABLE)
- インデックス設計(B+木、ハッシュ、カバリング、複合)
- レプリケーション、シャーディング、CAP定理
- OLTP / OLAP / DWH / データレイク / データレイクハウス
B. ネットワーク
- OSI/TCPIP 階層、各層の代表プロトコル
- ルータ/L3SW/L2SW/ブリッジ/リピータ/ゲートウェイの動作層
- DNS(再帰、キャッシュポイズニング、オープンリゾルバ攻撃)
- ロードバランサ、CDN、リバースプロキシ
- HTTPS/TLS、証明書チェーン
C. セキュリティ
- OWASP Top10、各脆弱性と対策
- 認証/認可(OAuth 2.0、OIDC、SAML、Keycloak、SSO)
- 暗号方式(共通鍵 / 公開鍵 / ハッシュ / 電子署名)
- リスク分析手法(ベースライン、JRAM、CVSS、定量分析)
- サブミッションポート587、SMTP-AUTH、DKIM、SPF
- SSH、IPSec、L2TP、RADIUS、LDAP
D. 設計原則・パターン
- SOLID 原則:SRP / OCP / LSP / ISP / DIP
- 開放・閉鎖原則(OCP):モジュールは拡張に対して開き、修正に対して閉じる
- GRASP 原則
- GoF デザインパターン 23種(Observer、Singleton、Decorator、Factory、Strategy など)
- レイヤードアーキテクチャ、ヘキサゴナル、クリーンアーキテクチャ
- マイクロサービス、サービスメッシュ、API ゲートウェイ
- イベント駆動、CQRS、Saga、Pub/Sub
- DDD(ユビキタス言語、境界づけられたコンテキスト、集約)
E. テスト技法
- ホワイトボックス(命令網羅、判定網羅、条件網羅、複合条件、経路)
- ブラックボックス(同値分割、境界値、デシジョンテーブル、原因結果グラフ、ペアワイズ)
- ミューテーションテスト(テストセットの有効性評価)
- サイクロマティック複雑度(e − n + 2)
- 探索的テスト、ドメイン分析テスト、ユースケーステスト
- テストレベル(単体/結合/システム/受入)×テストタイプ(機能/性能/セキュリティ)
F. クラウド・仮想化
- IaaS / PaaS / SaaS / FaaS の責任分界
- 仮想化(ハイパーバイザ型 / コンテナ型)
- コンテナオーケストレーション(K8s、リクエストドリブンではなく宣言的)
- サーバレス、Lambda、API Gateway
- ライブマイグレーション、Pod スケジューリング
- マルチクラウド・ハイブリッドクラウドの構成パターン
G. パフォーマンス・信頼性
- キャッシュ(CPU セットアソシアティブ、ページキャッシュ、CDN、アプリキャッシュ)
- レスポンスタイム = (1 − ヒット率) × ミス時 + ヒット率 × ヒット時
- スケールアップ vs スケールアウト
- 冗長化(アクティブ/スタンバイ、N+1、N+M、HA)
- 可用性 = MTBF / (MTBF + MTTR)、RPO / RTO
- DR 構成(ホット/ウォーム/コールド/マルチサイト)
H. 業務モデリング
- UML 13種:クラス、オブジェクト、ユースケース、シーケンス、コミュニケーション、アクティビティ、ステートマシン、コンポーネント、配置、パッケージ、複合構造、相互作用概要、タイミング
- DFD(プロセス、データフロー、データストア、源泉と吸収)→ ※「関連、実体」はER図
- BPMN、業務フロー、業務マニュアル
- バリューチェーン、SWOT、5フォース、ビジネスモデルキャンバス
I. データ活用・AI
- 協調フィルタリング(ユーザベース vs アイテムベース)
- コンテンツベースフィルタリング、アソシエーション分析
- MapReduce(中間キー × 値の2段階処理)、Hadoop、Spark
- 機械学習基礎(教師あり/なし、強化学習、深層学習)
- 生成 AI 活用(RAG、エージェント、プロンプト設計)
- DataOps、MLOps
J. 開発手法・運用
- アジャイル(スクラム、XP、カンバン、SAFe)
- ユースケース駆動開発:ひとまとまりの要件を1単位として設計〜テストまで実施
- 反復型・進化型・スパイラル
- CI/CD、Infrastructure as Code、GitOps
- SRE、SLI/SLO/SLA、エラーバジェット
- 教育評価のカークパトリックモデル:L1 反応 / L2 学習 / L3 行動 / L4 結果
K. 契約・調達
- ラボ契約(一定の要員・期間を確保し継続発注を約束)
- 請負・準委任・派遣の違い、指揮命令系統
- レベニューシェア型契約
- SaaS 契約、SLA、データ取扱い
自己診断テンプレート(学習開始時/毎月)
| 大項目 | 知識率 | 演習正答率 | 論述で使える | 残課題 |
|---|---|---|---|---|
| 契約・合意 | % | % | あり/なし | |
| 企画 | % | % | あり/なし | |
| 開発 | % | % | あり/なし | |
| 運用・保守 | % | % | あり/なし | |
| データベース | % | % | あり/なし | |
| ネットワーク | % | % | あり/なし | |
| セキュリティ | % | % | あり/なし | |
| 設計原則 | % | % | あり/なし | |
| テスト技法 | % | % | あり/なし | |
| クラウド | % | % | あり/なし |