今日の文書 — RFQ(見積依頼書)
RFQ(Request for Quotation/見積依頼書) — 仕様・数量・納期がすでに決まっているものについて、複数の相手に同じ条件で価格を出してもらい、比べるための文書。調達の3つの依頼書は、相手に求めるものが違う。Day004(RFI)・Day021(RFP)と並べるとこうなる:
| RFI(情報提供依頼書) | RFP(提案依頼書) | RFQ(見積依頼書) | |
|---|---|---|---|
| 相手に求めるもの | 市場に何があるかの情報 | 解き方の提案と価格 | 決まった仕様に対する価格と条件 |
| こちらで決まっていること | ほぼ何もない | 課題と達成したい結果、動かせない条件 | 仕様・数量・納期・納入場所 |
| 仕様の書き方 | — | 縛らない(解き方は空ける) | 固める(比べるために) |
| 今回のシリーズで | Day004 | Day021 | 今日 |
この文書の勝負どころ: 比較可能な条件が揃っているか。
RFP(Day021)では「解き方を縛らない」ことが勝負だった。RFQ は逆で、縛る。縛る理由は、3社が別々のものに値段を付けると、並べた数字が比較にならないから。ただし何で縛るかが問題で、型番で縛ると1社しか出せなくなる。米国連邦調達規則(FAR 11.104)は、型番指定(brand name or equal)を「必須の特性が動かせないとき」に使うものとし、その場合も同等品が満たすべき特性を書くよう求めている。今日は、型番ではなく実物での合格条件で縛る形を扱う。
シナリオ
あなたは株式会社ノヴァストア 購買課の西田係長(Day031 に登場。化粧箱・中身の発注と仕入先との調整を担当)。今回の書き手は MOps の宮田さんではない。
2028年10月27日(金)。10/24 の生産・調達会議で、冬ギフト「ノヴァの冬便り」の生産計画(商品部・中野さん、Day031)が通った。計画の要点は、足りないのはシュリンク包装機の時間だけであること。まず定期便の作業を朝へ動かし、空いた週に先に作る。2台目のレンタルは、条件がそろったときだけ借りる。条件は次の2つのどちらか。
- 11/8(水)時点の受注累計が 3,360 セット以上(年間 28,000 セットのペース)
- 定期便を 7:00〜9:00 へ移せない(当日便に乗らない)と分かったとき
借りると決まった場合、申込期限は 11/10(金)。搬入・設置・試運転に 3 週間かかるため、12/1(金)17:00 までに試運転を終えられる会社でなければ間に合わない。ところが11月に入ってから見積を取り始めると、11/10 に間に合わない。そこで西田さんは、条件が満たされるかどうかが分かる前に、3社に見積を依頼することにした。
- 見積を取る相手(架空): サンコー梱包機レンタル、関東パックリース、ニッシン包装機材リース。3社とも、柏市周辺に倉庫を持つ
- 借りるもの: シュリンク包装機(Lシーラー+シュリンクトンネル)1台。昨年12/13、現行機のヒーターが4時間止まって610セットがお届け指定日に遅れた(Day031)。今年は「故障しても4時間を超えて止めない」ことが条件になっている
- 現行機の実績: 段取り・清掃を含めて 1 時間に 180 セット(カタログ値は 240)。カタログ値で頼むと、実績より大きい機械が来る
- 予算の目安: 6週で約70万円(賃料48万+搬入・電源工事22万。Day031 の見積〔設定値〕)。この数字は依頼書には書かない(理由は Best の解説)
- 締切: 見積は 11/2(木)17:00 までに提出。社内の判定は 11/8(水)、発注の連絡は 11/9(木)
- 読み手: 3社の営業担当(技術担当と2人組を想定)。カタログの主な読み手「ベンダー」が、Lv2 の「前提を共有していない社外の相手」とそのまま一致するので、ルール5(間接読み手)は使わない
読み手プロファイル
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 誰が読むか | 3社の営業担当(各社1〜2名)。シュリンク包装機のレンタルは、西田さんよりはるかに詳しい |
| 何を判断するために読むか | ①見積を出せるか(12/1 までに空いている機械があるか)②出すなら、何を含めた金額にするか |
| 何を知っているか | 自社の機械の型番・能力・貸出の料金体系(日額・週額・月額)、搬入や電源工事の相場、冬ギフト期の需要 |
| 何を知らないか | ノヴァストアの化粧箱の大きさ・フィルム・電源・搬入口。本当に発注されるのか。他社にも依頼していること、何を基準に選ばれるのか。昨年の故障の経緯 |
| 何を気にしているか | 当て馬(他社に値段を見せるだけの見積)ではないか。発注されないのに12月の繁忙期に1台を押さえ続けることにならないか。後から「別途」の費用や仕様変更で採算が崩れないか。見積作成の工数(現地確認なしで出せるか) |
| 読む時間と場面 | 受け取った日に、営業会議で在庫を見ながら10分。出すと決めたら、見積書を作りながら何度も読み返す。見積の期限まで5営業日 |
この読み手が変わると何が変わるか: 読み手が 今井課長(費用を払う側の社内) なら、3社の比較より「70万円で故障時4時間以内の確実さが買えるか」が中心で、仕様の細部は後ろに回る。既存の取引先1社だけに頼むなら、RFQ ではなく発注書でよく、比べ方の欄が要らなくなる。RFP(Day021)なら、能力の数字や台数は相手に決めさせるので、仕様の欄を空ける。今回は同じ機械を3社に借りたいので、比較のために仕様と書式を固め、発注の見込みと比べ方を先に出す。
4段階で見る — 見積の条件(仕様・期間・書き方)
以下は同じRFQの 「見積の条件(仕様・期間・見積の書き方)」の部分を4段階で書き分けたもの。差が出るのは項目の数ではなく、3社が同じものに値段を付けられるか、発注の見込みと比べ方が先に見えるかである。
タブで精読、「横に並べる」で差を一望できる(横並びは各段階の要点3行だけ)。
行数 11・11・12・11、字数 Bad137 → Good296 → Better567 → Best612字(空白を除く・実測)。行数は Best が Better より1行短いが、字数は Best が最長(逆転ではない)。
期間が「ごろ」、能力が「現行機と同等以上」、見積は「御社書式」で条件は「別途」。
3社が別々の期間・別々の機械・別々の含み方で値段を付ける。
他社にも依頼とだけ書き、発注するのか、何で選ぶのかが見えない。項目は揃い、納期は12/1の日付になった。見積項目も5つに分かれる。
能力はカタログ値240、期間は「約6週」、保守は「速やかに」、評価は「総合的に」。
56万・57万・64.4万と並ぶ見積は、電源・保守・最低期間の含み方が違い比べられない。型番でなく実物の試運転(30分に90セット、不良0)で仕様を固め、同等品可。
期間は42日、故障時は4時間以内を必須に。見積はA〜Eの表1枚で「別途」不可。
だが発注が条件つきなこと、僅差の決め方、延長・中途返却、有効期限が抜けている。冒頭が「発注は条件つき、可否は11/9 17:00に3社同時」。見送りなら機械を解放してよい。
仕様の細部は別紙へ。延長単価と中途返却は総額に入れず別の欄に。
比べ方(総額、5%以内なら到着が早い方、再提示なし、有効期限11/10)と日付が全部決まった。Period is "around Nov-Dec", capacity "equal to or better than ours", format "your own", terms "separately".
Three firms quote different periods, machines and scopes.
It only says others were asked; no word on whether we will order or how we choose.Complete items; delivery is a date (1 Dec) and quote items are listed.
But capacity is the catalogue 240, period "about 6 weeks", maintenance "promptly", evaluation "comprehensive".
Quotes of 560k, 570k and 644k differ in power, maintenance and minimum term: not comparable.Spec fixed by a real test run (90 sets in 30 min, zero defects); equivalents welcome.
42-day period, 4-hour breakdown response as a must-have, one-page sheet A-E, no "separately".
Missing: the order is conditional, tie rule, extension/early return, validity date.Opens with "the order is conditional; notice to all three by 9 Nov, 17:00". If no order, release the machine.
Spec details go to an attachment; extension rate and early-return refund sit outside the total.
Comparison rule (total, within 5% faster response, no revisions, valid to 10 Nov) and all dates are fixed.2. 見積依頼内容
品名: シュリンク包装機(2台目)
数量: 1台
期間: 冬ギフト期間(11〜12月ごろ)
納入場所: 柏物流センター
納期: 11月中
能力: 現行機と同等以上
見積: 御社書式で、至急お願いします(11/2まで)
条件: 別途ご相談
※他社にも見積を依頼しています
※詳細は現場確認のうえ2. Quotation Request
Item: Shrink wrapping machine (second unit)
Quantity: 1
Period: Winter gift season (around Nov-Dec)
Delivery site: Kashiwa Logistics Center
Delivery: During November
Capacity: Equal to or better than our current machine
Quote: In your own format, urgently (by 2 Nov)
Terms: To be discussed separately
* We have also asked other companies for quotes
* Details after a site visit"around Nov-Dec" "equal to or better than our current machine" は、英語圏の見積担当には何日分で・何と比べるのか決まらない依頼で、quote の前に質問が10個出る型。"To be discussed separately" は、見積に入らない費用があると宣言しているのと同じ。
2. 見積依頼事項
2.1 品名・数量 ヒートシュリンク包装機(Lシーラー+トンネル)1台
2.2 能力 240セット/時以上(カタログ値)
2.3 賃借期間 2028年12月上旬〜2029年1月中旬(約6週間)
2.4 納入場所 株式会社ノヴァストア 柏物流センター 流通加工エリア
2.5 納期 2028年12月1日(金)までに設置・試運転完了
2.6 見積項目 賃料、搬入・設置費、電源工事費、撤去費、その他必要な費用
2.7 保守 故障時は速やかに対応すること
2.8 提出期限 2028年11月2日(木)17:00
2.9 支払条件 検収後、月末締め翌月末払い/見積有効期間 発注から30日
2.10 選定方法 価格・納期・保守体制を総合的に評価するBadから何が変わったか:
- ①結論の位置が少し動いた。品名・数量から始まり、納期が日付(12/1)になった
- ③事実と解釈の分離が動いた。納入場所と支払条件が書かれ、見積項目が5つに分かれた
- ④次の行動が動いた。提出期限が日時で決まり、見積項目の名前が並んだ
- 多くの RFQ はこの水準で出される。 品名→数量→期間→納期→見積項目→評価、という型として正しい
まだ足りないもの(ここが今日の本題):
- 「240セット/時以上(カタログ値)」は、当社の実際の条件ではない。 当社の化粧箱とフィルムで、段取り込み180セット/時が出ればよい。カタログ値で頼めば必要以上の機械が出てくる
- 期間が「12月上旬〜1月中旬(約6週間)」で、日数が決まっていない。 3社が日額・週額・月額で見積もると、最低借用期間(例: 月額なら2か月分)が違う分だけ、金額の意味が変わる。〔設例・架空〕下の表のとおり、見積書の合計は56万・57万・64.4万円と並ぶが、中身が違う
- 「その他必要な費用」「速やかに」は、読み手によって意味が違う。 「速やか」は、翌営業日の会社もあれば4時間の会社もある。昨年の故障は4時間で610セットの遅れになった
- 「総合的に評価」は、選び方を後から決められる書き方。 読み手は、価格が一番安ければ決まるのか、保守が重いのか分からず、出すかどうかの判断も、何を厚く書くかも決められない
〔設例・架空〕Good の依頼に対して返ってくる見積の例:
| 賃料 | 搬入・設置 | 電源 | 撤去 | 見積書の合計 | 含まれていないもの | 故障時 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A社 | 月額18万×最低2か月=36万 | 15万 | 別途(実費) | 5万 | 56万 | 電源接続、保守 | 要相談 |
| B社 | 週額7.5万×6週=45万 | 12万(電源込み) | 含む | 込み | 57万 | 保守の追加料金 | 営業時間内 |
| C社 | 日額1.2万×42日=50.4万 | 8万 | 別途 | 6万 | 64.4万 | 電源接続 | 4時間以内 |
A社が一番安く見えるが、電源接続も保守も入っていない(当社の見込みでは搬入・電源だけで22万円)。並べた金額で選ぶと、一番安い会社ではなく、一番多くを別にした会社を選ぶことになる。
2. Request Details
2.1 Item, quantity Heat-shrink wrapping machine (L-sealer + tunnel), 1 unit
2.2 Capacity 240 sets/hour or more (catalogue rating)
2.3 Rental period Early December 2028 - mid January 2029 (about 6 weeks)
2.4 Delivery site NovaStore Inc., Kashiwa Logistics Center, processing area
2.5 Delivery Installed and commissioned by Fri 1 December 2028
2.6 Quote items Rental, delivery/installation, power work, removal, other necessary costs
2.7 Maintenance The vendor shall respond promptly to breakdowns
2.8 Due date Thu 2 November 2028, 17:00
2.9 Payment Month-end close, paid end of following month; quote valid 30 days from order
2.10 Selection Evaluated comprehensively on price, delivery and maintenance型としては正しい。ただし "respond promptly" と "other necessary costs" は、英語の見積依頼でも測れない言葉で、vendor の側が最も有利に解釈する。"evaluated comprehensively" は評価基準がない、という意味にしか取られない。
2. お見積りの条件(3社とも同じ条件に値段を付けていただくため、仕様と書式を固めています)
借りるもの ヒートシュリンク包装機(Lシーラー+シュリンクトンネル)1台。型番は指定しません。同等品で構いません
包むもの 化粧箱 幅300×奥行220×高さ90mm(実物は11/1までに1個お貸しします)、フィルムは当社支給(POF 15μm)
能力 当社の箱とフィルムで、実物の試運転30分に90セット以上、シール不良0(1時間180セット相当)。カタログ値は問いません
置き場所 幅3.2×奥行1.6m。電源は壁面の三相200V 20A端子盤まで当社が用意、機械側の接続はご提案側
期間 2028/12/1(金)17:00 試運転合格 〜 2029/1/12(金)引き取り=42日
必須 ①12/1 17:00までに設置・試運転合格 ②故障時は連絡から4時間以内に技術者が到着、または12時間以内に代替機
満たさない見積は比較の対象外になります
見積の書き方 別紙の表(1枚)に、A賃料(42日) B搬入・設置・電源接続 C撤去 D保守・代替機 E最低借用期間 を記入
「別途」「実費」は不可。上限のある実費は上限額で書いてください
比べ方 必須を満たす見積を、A+B+C+D の総額(税別)で比べます
提出 11/2(木)17:00/質問は10/31(火)17:00まで/回答は3社同文で11/1(水)Goodから何が変わったか(★ここが今日の学習の中心):
読み手プロファイルの各項目に、変更を1対1で対応させている。
| 読み手プロファイルの項目 | Betterで行った変更 |
|---|---|
| 読み手が知らないこと「当社の箱・フィルム・電源・搬入口」 | 箱の寸法・フィルム・置き場所・電源の渡し方を書き、箱の実物を貸すと約束した。現地確認なしで見積が作れるので、読み手の工数も下がる |
| 読み手が知っていること「機械の型番・能力・料金体系」 | 型番を指定せず、「実物の試運転で30分に90セット以上」で仕様を固めた。FAR 11.104 が「brand name or equal」に求める、同等品が満たす特性の書き方と同じ形。1社にしか出せない仕様にならず、カタログ値の競争にもならない |
| 読み手が気にすること「後から別途で採算が崩れないか」 | 見積の書式をA〜E の5行の表1枚に固め、「別途」「実費」を不可にした。上限があれば上限額で書かせる。3社が同じ項目に値段を付けるので、並べた数字が比較になる |
| 料金体系の違い(日額・週額・月額) | 期間を42日に決め、最低借用期間(E)を別の行にした。月額の会社は「最低2か月」を書くので、何日分の金額かが見える |
| 読み手が気にすること「故障と保守」 | Goodの「速やかに」を、4時間以内に技術者/12時間以内に代替機に置き換え、必須にした。昨年の故障(4時間で610セット遅れ)が基準 |
| 読み手が判断すること「何を厚く書くか」 | 「総合的に評価」をやめ、必須を満たした見積を総額で比べると書いた。読み手は「安さで勝負する」と分かる |
RFQ の仕様は「型番ではなく合格条件」で固める: 型番を書けば、仕様は1社のものになり、見積の競争は消える。カタログ値を書けば、当社に要らない能力に値段を払う。今回の仕様は、当社の箱・当社のフィルム・実物の試運転で測る。これは Day021 の RFP(結果は書くが、方法は縛らない)と同じ考え方で、RFQ では、比べるために条件を固めるが、手段は縛らない。
それでも残っている問題(Bestで扱う):
- 本当に発注されるのかが書かれていない。 当社の発注は条件つき(11/8の受注累計)。読み手は、12月の繁忙期に機械を1台押さえたまま、発注されないかもしれない。見送りならいつまでに知らせるかも要る
- 同額・僅差のときの決め方がない。 総額が数%しか違わないとき、安い方を選ぶのか。価格の再提示(値下げ交渉)があるのかも、読み手は知りたい
- 延長と中途返却が見えない。 組み立てが遅れて1週間延ばしたら単価はいくらか。早く返したら賃料は減るのか。総額には入らないが、12月の遅れが現実に起きることを昨年の実績が示している
- 見積の有効期限が、当社の申込期限(11/10)に合っていない。 発注は 11/9〜10。見積が 11/10 より前に切れては使えない
ここで動いた軸: ②読み手適合(読み手の知らない当社の条件を書き、現地確認を不要にした)、③事実と解釈の分離(「別途」「速やかに」を数字と表に置き換えた)、⑤想定反論(「カタログ値でなく実物で測るのか」「別途で逃げられないか」に先回り)。
2. What we are asking you to quote (specification and format are fixed so that all three quotes cover the same thing)
What to rent One heat-shrink wrapping machine (L-sealer + shrink tunnel). No model is specified; equivalents are welcome
Product Gift box 300 W x 220 D x 90 H mm (we will lend you one by 1 Nov); film supplied by us (POF 15 micron)
Capacity On our box and film, 90 sets or more in a 30-minute test run, zero seal defects (equal to 180 sets per hour). Catalogue rating is not the test
Site 3.2 W x 1.6 D m. We provide a 3-phase 200 V 20 A terminal board on the wall; machine-side connection is yours
Period Fri 1 Dec 2028, 17:00 (test run passed) to Fri 12 Jan 2029 (pick-up) = 42 days
Must-haves (1) Installed and test run passed by 1 Dec, 17:00 (2) On a breakdown, a technician on site within 4 hours of our call, or a replacement machine within 12 hours
Quotes that do not meet these will not be compared
How to quote On the attached one-page sheet: A rental (42 days) B delivery, setup, power connection C removal D maintenance and replacement E minimum rental period
"Separately" and "at cost" are not accepted. For capped costs, state the cap
Comparison Quotes that meet the must-haves are compared on A+B+C+D, excluding tax
Submission Thu 2 Nov, 17:00 / questions by Tue 31 Oct, 17:00 / answers to all three firms, same text, Wed 1 Nov"equivalents are welcome" と "a 30-minute test run" は、英文の RFQ で brand name or equal の同等品条件を実物の合格基準で書く型。"shall" は使わず、動かせない条件は "Must-haves" の見出しにだけ置いた。"will not be compared" は、条件を満たさない見積を落とす基準を、先に宣言している。
2. お見積りの条件(3社とも同じ条件・同じ書式です。別紙の仕様書と見積書式を使ってください)
最初にお知らせします: 発注は条件つきです
11/8(水)の受注累計が3,360セット以上なら発注します。ほかに、現行機の稼働時間を調整できないときも
発注する場合も見送る場合も、11/9(木)17:00までに3社へ同時に連絡します。見送りなら、その時点で機械をほかへ回してください
借りるもの ヒートシュリンク包装機1台(型番は指定しません)。別紙の箱・フィルム・電源で、試運転30分に90セット以上、シール不良0
期間 12/1(金)17:00 試運転合格 〜 2029/1/12(金)引き取り=42日。延長は1週単位の単価、中途返却は賃料の精算を、別の欄に書いてください
必須 12/1 17:00までの設置・試運転合格 / 故障時は連絡から4時間以内に技術者が到着、または12時間以内に代替機
見積の書き方 別紙の表に A賃料 B搬入・設置・電源接続 C撤去 D保守・代替機 を記入。「別途」は不可、上限つき実費は上限額で
比べ方 必須を満たす見積を、A+B+C+D の総額(税別)で比べます。差が5%以内なら、故障時の到着が早い方
価格の再提示はお願いしません。いただいた見積で決めます。見積は11/10(金)17:00まで有効としてください
日程 質問 10/31(火)17:00/回答は3社同文で11/1(水)/提出 11/2(木)17:00/結果は点数でなく総額の順位で全社へBetterから何が変わったか:
- ①結論の位置が動いた。冒頭を読み手が最初に決めること(発注は条件つき、可否は11/9 17:00まで)にした。RFQ の読み手は、内容を理解する前に「出す価値があるか」を決めるので、発注の見込みと連絡の期限を先頭に置いた
- ②読み手適合が動いた。仕様の細部(箱の寸法・フィルム・電源・置き場所)は別紙の仕様書へ移し、本体には「合格条件」だけを残した。延長単価と中途返却の精算を別の欄にし、総額の比較には入れないことで、書く側の手間と比べ方の単純さを両立させた
- ③事実と解釈の分離が動いた。発注しないかもしれないという事実を隠さず、見送りなら11/9 17:00に機械を解放してよいと書いた。当て馬ではないことを、約束の期限で示した
- ④次の行動が動いた。10/31(質問)・11/1(回答)・11/2(提出)・11/9(結果)・11/10(見積の有効期限)と、読み手の側の日付がすべて決まった
- ⑤想定反論が動いた。「価格の再提示があるのか」→ お願いしないと書き、1回で決まるとした。「僅差ならどうなるのか」→ 5%以内なら到着の早い方。「結果はどう知らされるのか」→ 総額の順位を全社へ
予算の目安を依頼書に書かない判断について(Day021とは逆の結論): Day021(RFP)では、範囲を読み手が決めるので予算の上限を出した。今回は出さない。違いは範囲を誰が決めるかにある。RFQ は仕様と期間をこちらが固めており、各社が出すのは価格だけ。ここで上限(約70万円)を書くと、見積が上限に寄る(アンカリング)。比較の主題である価格に、こちらから手がかりを渡さない。代わりに、価格の再提示を求めないことと、総額で比べることで、安く出す動機を残した。
見積は申込ではない: 米国連邦調達規則 FAR 13.004(a) は、"A quotation is not an offer and, consequently, cannot be accepted by the Government to form a binding contract."(見積は申込ではなく、したがって政府が承諾しても拘束力のある契約にならない)と書く。日本の民間取引でも、見積は申込の誘引と扱われることが多い(記憶による。出典は未確認)。つまり発注(申込)を出すのは買い手で、買い手が出すまで契約は成立しない。この性質があるから、発注が条件つきでも RFQ は成り立つ。ただし読み手がそれを信用するのは、連絡の期限が書かれているときである。
分量(実測 JA Bad11・Good11・Better12・Best11行。字数(空白除く)Bad137・Good296・Better567・Best612字): 行数ではBestがBetterより1行短く、字数ではBestが最長で、逆転ではない(Day018・021と同じ「行数と字数が逆」の回)。仕様の細部(箱・フィルム・電源・搬入口)を別紙へ移した分より、冒頭に足した発注の条件・比べ方・延長と中途返却の分が多い。RFQの読み手は「出す価値があるか」を冒頭で決めるので、ここは削らない。
今回はBestまで作るべきか: Best必要。読み手は発注されるかを自分で判断できない社外の相手で、12月の繁忙期に機械を押さえる負担を負う。見込みと連絡の期限がなければ、当て馬と読んで、出さない会社が出る。ただし発注が確定しているなら Better で十分で、冒頭の「発注は条件つき」は要らない。また既存の取引先1社だけに頼むなら、RFQ ではなく発注書でよい。
2. Quotation terms (same terms and same format for all three firms; please use the attached specification and quote sheet)
First, please note: the order is conditional
We will order if our cumulative winter-gift orders reach 3,360 sets by Wed 8 Nov (or if we cannot shift our current machine's hours)
Whether we order or not, we will tell all three firms at the same time by Thu 9 Nov, 17:00. If we do not order, you may release the machine from then
What to rent One heat-shrink wrapping machine (no model specified). On the box, film and power in the attachment: 90 sets or more in a 30-minute test, zero seal defects
Period Fri 1 Dec 2028, 17:00 (test passed) to Fri 12 Jan 2029 (pick-up) = 42 days. Give your weekly extension rate and your refund terms for early return in separate rows
Must-haves Test passed by 1 Dec, 17:00 / on a breakdown, a technician on site within 4 hours of our call, or a replacement machine within 12 hours
How to quote On the attached sheet: A rental B delivery, setup, power connection C removal D maintenance and replacement. No "separately"; state the cap on any capped cost
Comparison Quotes that meet the must-haves are compared on A+B+C+D (excl. tax). If they are within 5% of each other, the faster breakdown response wins
We will not ask for revised prices. We decide on the quotes received. Please keep them valid until Fri 10 Nov, 17:00
Timeline Questions Tue 31 Oct, 17:00 / same written answers Wed 1 Nov / quotes Thu 2 Nov, 17:00 / ranking by total price sent to all firms冒頭の "the order is conditional" は、英文 RFQ で conditional order(条件つき発注)を先に開示する型。"you may release the machine" は、vendor が最も知りたい「いつ解放されるか」に答える1文。"We will not ask for revised prices" は、no best-and-final offer を宣言して、1回の提示で決まることを示す定型。
日英差分ノート
1. 「同等以上」と "equal to or better":日本語では基準が見えなくても通じる
日本語の「現行機と同等以上」は、社内では通じるが、社外の読み手には何と比べるのか分からない。英語の "equal to or better" も同じで、英語圏の購買では同等品の判定基準(salient characteristics)を書かなければ、見積は出ないのが普通。FAR 11.104 は、型番指定をするとき「同等品が満たすべき特性」の記述を求めている。日本語でも、「同等」と書いたら、何を実物で測って同等とするかを書くと同じ効果が出る。
2. 「別途ご相談」と "to be discussed separately"
日本語の見積依頼で「別途ご相談」は、条件を保留する丁寧な言い方として通じる。英語では、見積に含めない費用があるという宣言で、価格比較の対象から外される理由になる。英語版の Better・Best では、"Separately" と "at cost" を不可にし、上限のある実費は上限額で書かせた。日本語でも「別途」「実費」を不可にする書き方は、同じく総額を比べるために使える。
3. 「発注は条件つき」を書く
日本語の見積依頼では、「検討のうえ」「状況により」と書いて発注の見込みを曖昧にすることが多く、読み手も察して出す。英語圏では、conditional order を先に開示しないと、vendor は当て馬(price check)と読んで no-bid にする。Lv2 の読み手(前提を共有しない社外)には、日本語でも発注の条件と連絡の期限を書いた方が、見積の質が上がる。
頻出表現
| 日本語 | English | トーンの強さ |
|---|---|---|
| 見積をお願いします(見積依頼) | We would like to request a quotation for ... | 中立。仕様と期日を添える |
| 同等品で構いません | equivalents are welcome / or equal | 中立。同等の条件を別に書く |
| 発注は条件つきです | the order is conditional | 中立。先頭で開示する |
| 別途は不可 | "separately" is not accepted | 強い。総額比較のため |
| 見積の有効期限 | the quote remains valid until ... | 中立 |
| 価格の再提示はお願いしません | we will not ask for revised prices | 中立。1回で決まると伝える |
| 総合的に評価 | evaluated comprehensively | 弱い・危険。英文では書かない |
| 速やかに対応 | respond promptly | 弱い・危険。時間で書く |
差分5軸まとめ
| 軸 | Bad | Good | Better | Best |
|---|---|---|---|---|
| ① 結論の位置 | 品名の次に「至急」と「別途」 | 品名・数量の型 | 借りるものと合格条件が先頭 | 冒頭が「発注は条件つき、可否は11/9 17:00まで」 |
| ② 読み手適合 | 現行機を知っている前提 | 一般的な見積項目 | 箱・フィルム・電源を書き、型番でなく合格条件で固めた | 仕様の細部を別紙へ。延長・中途返却を別の欄に |
| ③ 事実と解釈の分離 | 「同等以上」「別途」「ごろ」 | 項目は分かれるが「速やかに」 | 数字と表(42日・4時間・A〜E) | 発注しないかもしれない事実を隠さず、解放の期限を書いた |
| ④ 次の行動 | 「至急」 | 提出期限だけ | 質問・回答・提出の日付 | 質問から見積の有効期限(11/10)まで、読み手の側の日付が全部決まった |
| ⑤ 想定反論 | 無視(当て馬に見える) | なし | 「実物で測るのか」「別途で逃げられないか」 | 再提示・僅差・結果の通知に先回り |
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見積依頼書(RFQ): シュリンク包装機(2台目)のレンタル 2028年10月27日
株式会社ノヴァストア 購買課 西田
宛先: サンコー梱包機レンタル株式会社、関東パックリース株式会社、ニッシン包装機材リース株式会社(各社 見積ご担当者さま)
1. 最初にお知らせします: 発注は条件つきです
- 11/8(水)の冬ギフト受注累計が 3,360セット以上なら発注します。ほかに、現行機の稼働時間を調整できないと分かったときも発注します
- 発注する場合も、見送る場合も、11/9(木)17:00までに3社へ同時に連絡します。見送りの場合は、その時点で機械をほかへ回してください
- 見積の作成にかかる費用は、発注しない場合も当社からはお支払いしません
- 見積は申込ではありません。発注書を当社が出したときに契約になります
2. 借りるもの
ヒートシュリンク包装機(Lシーラー+シュリンクトンネル)1台。型番は指定しません。同等品で構いません。次の合格条件を満たしてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 包むもの | 化粧箱 幅300×奥行220×高さ90mm。実物を11/1(水)までに1個お貸しします |
| フィルム | 当社が支給します(POF 15μm) |
| 合格条件 | 当社の箱とフィルムで、実物の試運転30分に90セット以上、シール不良0(1時間180セット相当)。立会は当社の今井課長。カタログ値は問いません |
| 置き場所 | 幅3.2×奥行1.6m。コンクリートの平らな床 |
| 電源 | 壁面の三相200V 20A端子盤まで当社が用意します。機械側の配線・接続はご提案側でお願いします |
| 搬入 | 荷捌き口 幅2.4×高さ2.8m、フォークリフトあり |
3. 期間と納入
- 納入場所: 柏物流センター 流通加工エリア
- 2028/12/1(金)17:00 試運転合格 〜 2029/1/12(金)引き取り=42日
- 延長は1週単位です。延長1週の単価と、1/12より早く返した場合の賃料の精算を、見積書の別の欄に書いてください(総額の比較には入れません)
4. 必須(満たさない見積は比較の対象外です)
- 12/1(金)17:00までに設置・試運転合格
- 故障時は、当社の連絡から4時間以内に技術者が到着、または12時間以内に代替機を納入(6:00〜20:00、休日を含む)
5. 見積の書き方(別紙の表1枚)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| A 賃料 | 42日分 |
| B 搬入・設置・電源接続 | 一式 |
| C 撤去・引き取り | 一式 |
| D 保守・代替機 | 必須2の対応を含めた金額 |
| E 最低借用期間 | 42日を超える場合は、その日数。賃料はAに42日分と別に書かないでください |
| 総額 | A+B+C+D(税別) |
- 「別途」「実費」は不可です。上限のある実費は、上限額で書いてください
- 現地確認なしで作れるように、箱・フィルム・電源の情報を別紙の仕様書に書きました
6. 比べ方
- 必須を満たす見積だけを、総額(A+B+C+D、税別)で比べます
- 総額の差が5%以内のときは、故障時の到着が早い会社を選びます
- 価格の再提示はお願いしません。いただいた見積で決めます
- 見積は 11/10(金)17:00まで有効としてください
7. 日程
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 10/27(金) | 本RFQの送付 |
| 10/31(火)17:00 | 質問の締切(メールで西田まで) |
| 11/1(水) | 回答を、3社に同じ文面で送付。化粧箱の実物をお貸しします |
| 11/2(木)17:00 | 見積の提出 |
| 11/8(水) | 当社の受注累計の確認(社内) |
| 11/9(木)17:00 | 発注または見送りの連絡(3社同時)。見積の総額の順位も全社へ |
| 11/10(金) | 申込期限(発注の場合) |
| 12/1(金)17:00 | 試運転合格の期限 |
連絡先: 購買課 西田(内線 4132)
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Request for Quotation: Rental of a second shrink wrapping machine 27 October 2028
From: Nishida, Purchasing, NovaStore Inc.
To: Sanko Packing Machine Rental, Kanto Pack Lease, and Nissin Packaging Equipment Lease (quotation leads)
1. First, please note: the order is conditional
- We will order if our cumulative winter-gift orders reach 3,360 sets by Wed 8 November. We will also order if we find we cannot shift our current machine's hours
- Whether we order or not, we will tell all three firms at the same time by Thu 9 November, 17:00. If we do not order, you may release the machine from then
- We will not pay for the preparation of quotes, whether or not we order
- A quote is not an offer. A contract is formed when we issue a purchase order
2. What to rent
One heat-shrink wrapping machine (L-sealer + shrink tunnel). No model is specified; equivalents are welcome. It must pass the test below.
| Item | Detail |
|---|---|
| Product | Gift box 300 W x 220 D x 90 H mm. We will lend you one by Wed 1 Nov |
| Film | Supplied by us (POF 15 micron) |
| Acceptance test | On our box and film, 90 sets or more in a 30-minute test run, zero seal defects (equal to 180 sets per hour). Mr. Imai of our logistics center will attend. Catalogue ratings are not the test |
| Site | 3.2 W x 1.6 D m, flat concrete floor |
| Power | We provide a 3-phase 200 V 20 A terminal board on the wall. Wiring and connection on the machine side are yours |
| Access | Loading dock 2.4 W x 2.8 H m, forklift available |
3. Period and delivery
- Site: Kashiwa Logistics Center, processing area
- Fri 1 Dec 2028, 17:00 (test passed) to Fri 12 Jan 2029 (pick-up) = 42 days
- Extensions are by the week. Please give your weekly extension rate and your refund terms for early return in separate rows (not part of the price comparison)
4. Must-haves (quotes that do not meet them will not be compared)
- Installed and test run passed by Fri 1 Dec, 17:00
- On a breakdown, a technician on site within 4 hours of our call, or a replacement machine within 12 hours (6:00-20:00, including holidays)
5. How to quote (one attached sheet)
| Line | Content |
|---|---|
| A Rental | 42 days |
| B Delivery, setup, power connection | Lump sum |
| C Removal and pick-up | Lump sum |
| D Maintenance and replacement | Price including must-have 2 |
| E Minimum rental period | If longer than 42 days, state the days. Do not add it to A |
| Total | A+B+C+D (excl. tax) |
- "Separately" and "at cost" are not accepted. For capped costs, state the cap
- Box, film and power details are in the attached specification so that you can quote without a site visit
6. Comparison
- Only quotes that meet the must-haves are compared, on total price (A+B+C+D, excl. tax)
- If totals are within 5%, the firm with the faster breakdown response is chosen
- We will not ask for revised prices. We decide on the quotes received
- Please keep quotes valid until Fri 10 Nov, 17:00
7. Timeline
| Date | What |
|---|---|
| Fri 27 Oct | RFQ issued |
| Tue 31 Oct, 17:00 | Questions due (email Nishida) |
| Wed 1 Nov | Same written answers to all three firms; sample box lent |
| Thu 2 Nov, 17:00 | Quotes due |
| Wed 8 Nov | We check cumulative orders (internal) |
| Thu 9 Nov, 17:00 | Order or no-order notice to all three at once; ranking by total price sent to all firms |
| Fri 10 Nov | Order deadline (if we order) |
| Fri 1 Dec, 17:00 | Test-run deadline |
Contact: Nishida, Purchasing (ext. 4132)
完成の定義チェックリスト
この文書種別を提出する前に必ず確認する項目。「雑・妥協」を防ぐための外部基準。
今日の演習
Bad例の「期間」「能力」「見積」の3行を、3社が同じものに値段を付けられる形に書き直す。条件: ①期間を開始・終了の日付と日数にし、最低借用期間をどこに書くか決める。②「現行機と同等以上」を、実物で測れる合格条件に置き換える(ヒント: 何で・何分・何セット・何を不合格とするか)。③「御社書式」を、A〜E のような固定の行に置き換え、「別途」の扱いを1行で書く。
同じ依頼を「化粧箱の追加発注」の見積依頼として考え直す。 設定: 化粧箱は9/15に24,000枚を発注済みで、追加は11/6(月)まで、1,000枚単位、1枚190円(Day031)。今年のデザイン入りで、作れる印刷会社は、9/15に発注した1社だけの可能性が高い。条件: ①RFQ を出すべきか、既存の1社に追加の発注書を出すだけでよいかを、理由つきで決める(ヒント: RFQ は比べる相手が複数いて初めて意味がある)。②RFQ にするなら、同じ価格が出ないもの(版代、色の確認、納期、最小ロット)を、どの行に書くか決める。③見積が申込ではないことと、発注の締切(11/6)の関係を、見積の有効期限に結びつけて書く。④Betterで止めるか、Bestまで書くかを理由つきで決める。
取り組む前のヒント
- 見積を書く側の気持ちになる。「この条件で、見積書の金額は何日分で、何を含むのか」が、依頼書から言い切れるか
- 「同等以上」と書きかけたら、何を実物で測れば同等と言えるかを考える。測れないなら、まだ仕様ではない
- RFQ の読み手が最初に決めるのは「出すかどうか」。発注の見込みと連絡の期限が見えない RFQ は、当て馬に見える
- 罠: 総額で比べるのは正しいが、何を総額に入れるかを決めないと、「別途」にした会社が一番安く見える
- 罠: 同等品を認めるのは正しいが、仕様の書き方が弱いと、安い代わりに使えないものが来る。合格条件を実物で書く
実務での使いどころ
RFQ は、仕様と数量が決まっていて、価格を比べるだけのときに出す。仕様が決まらず解き方から相手に考えてほしいなら、RFP(調達#2、Day021)を使う。市場にどんな会社・製品があるかも分からないなら、RFI(調達#1、Day004)が先。1社しか作れないものは、RFQ ではなく見積書・発注書(調達#6)でよい。続編として、SOW(調達#4)は「レンタルした機械の試運転・保守の範囲」を決める回に、稟議書(財務#2)は 70万円のレンタルを物流本部と商品部のどちらが払うかを決める回に、ベンダー評価表・選定報告書(調達#5)は3社の総額と必須の確認結果を並べて決裁者に出す回にできる。Day031(生産計画書)の「2台目のレンタル」は、今日の RFQ の発注条件そのものである。
この回の設計メモ(迷った他案・扱わなかった範囲・出所)
迷った他案と採らなかった理由
- 11/8 に条件が満たされてから見積を取り始める案 — 申込期限は 11/10 で、搬入・試運転に3週間かかる。11/8 に依頼すると、見積の提出が 11/9 の1日しかなく、各社の在庫確認も間に合わない。条件が分かる前に依頼する形にして、代わりに発注が条件つきであることと連絡の期限を冒頭に置いた。前提が変わり、発注が確定しているなら、冒頭の条件は要らなくなる
- 評価を配点(価格60・保守40 など)にする案 — Day021(RFP)では配点を出した。今回は仕様と期間を固めているので、各社の差は価格と保守の速さだけになる。必須(4時間以内に技術者/12時間以内に代替機)を満たした見積を総額で比べる方が、読み手にも決め方が見え、評価する側の恣意も入りにくい。配点は、仕様の差(提案内容の差)が評価に入る RFP に残した
- 予算の目安(約70万円)を書く案 — Day021 は範囲を読み手が決めるので上限を出した。今回は価格が比較の主題で、書くと見積が上限に寄る。出さない方を採り、代わりに価格の再提示を求めないことで、安く出す動機を残した
- 仕様を型番(現行機と同じメーカー・同じ型式)で固める案 — 互換性は確かだが、1社しか出せなくなり、RFQ の競争が消える。FAR 11.104 も、型番指定は必須の特性が動かせないときの手段とし、同等品の特性を書くよう求める。実物の試運転30分で測る合格条件にした。試運転で測れない性質(機械の寿命、耐久性)は仕様に入れられないのが弱点で、必須の保守(4時間・12時間)で補った
- 最安の見積だけを採る案(必須を設けず価格のみ) — 昨年の故障で、4時間止まって610セットが遅れ、問い合わせが180件あった。保守の速さを必須にしないと、安いが故障に弱い会社が選ばれる。必須を満たした見積のうち、総額の最安を選ぶ形にした
- 比較セクションを「見積の出し方(書式の表)」だけにする案 — 書式の表も差が出る箇所だが、カタログの勝負どころ「比較可能な条件が揃っているか」は仕様・期間・書式・比べ方が合わさって決まるので、2.全体を比較本体にした
扱わなかった範囲
- RFQ の他の章(会社概要、契約条件の詳細、損害賠償、機械の保険、個人情報)。全文も7章に抑えた。全文はRFQの網羅ではない
- レンタルとリースの違い、会計上の扱い(オペレーティングかファイナンスか)、70万円の負担先(物流本部か商品部か。稟議書の題材)
- 日本の下請法(取適法)の適用の有無。レンタル(賃貸借)が対象になるかは確認していない。ここでは扱わない
- 価格の評価式(最安を満点にする等)。今日は必須のあとに総額で比べる形にした
- 機械の技術(シール温度、トンネルの長さ、フィルムの収縮率)。仕様の数値は設定であり、実在の機械の仕様ではない
数字と概念の出所
- 会社・人物・ベンダー名・日付はすべて架空。新登場: サンコー梱包機レンタル、関東パックリース、ニッシン包装機材リース。西田係長はDay031、今井課長はDay012・014・031から
- 〔実測: シナリオ内〕Day031 の数値(昨年の故障4時間・610セット遅れ・問い合わせ180件、現行機の実績180セット/時とカタログ240、申込期限11/10、搬入・試運転3週間、受注累計3,360=28,000ペース)
- 〔仮定〕化粧箱の寸法(幅300×奥行220×高さ90mm)、フィルム(POF 15μm)、置き場所(3.2×1.6m)、電源(三相200V 20A)、搬入口(2.4×2.8m)、試運転の合格条件(30分に90セット)、故障時の4時間・12時間、僅差の5%、見積の有効期限(11/10)
- 〔仮定・架空〕3社の見積の例(月額18万・週額7.5万・日額1.2万など)。Day031 の「6週の賃料48万+搬入・電源22万=約70万円」は、3社の例と整合させていない(各社の料金体系の違いを見せるための設例)
- 〔導出〕42日=2028/12/1〜2029/1/12(作成時にPythonで確認)。曜日は作成時にPythonで確認した(10/27と12/1と1/12は金、10/31は火、11/1と11/8は水、11/2と11/9は木、11/10は金)。「3,360=28,000ペース」は Day031 の設定。Good の例の合計(A: 36+15+5=56万、B: 45+12=57万、C: 50.4+8+6=64.4万)は作成時に計算した
- FAR 11.104("Use brand name or equal descriptions when the salient characteristics are firm requirements"。同等品の「salient physical, functional, or performance characteristics」を書く): https://www.acquisition.gov/far/11.104 を 2026-10-23 にページ取得して確認
- FAR 13.004(a)("A quotation is not an offer and, consequently, cannot be accepted by the Government to form a binding contract."): https://www.acquisition.gov/far/13.004 を 2026-10-23 にページ取得して確認。米国連邦政府の簡易調達の規則であり、日本の民間企業どうしの取引には、そのままは当てはまらない。「日本の民間取引で見積は申込の誘引と扱われる」は記憶による
- 当て馬の見積、conditional order、best-and-final offer の用語と実務は、一般的な調達の実務知識として書いた。出典ページは今回取得していない(記憶による)
- 分量(行数・字数)は、各コードブロックを作成後にスクリプトで数えた実測値(状態ファイルに記録)
何が起きているか:
これは怠慢ではなく、「見積は価格を聞くものだから、欲しいものを書けば相手が値段を付けてくれる」という通念から生まれる形である。社内の購買依頼のつもりで、そのまま社外に出すとこうなる。