Day 042 — マーケティング・セールス:競合分析資料

NRMの追加投資に合議するメディア事業部長・青柳さんが読む「3. 競合との比較」を Bad → Good → Better → Best で書き分けて比べる。勝負どころは「自社に都合よく歪めていないか」。
カテゴリ8 マーケティング・セールス 読み手 Lv3 — 利害が対立する読み手(カタログ1周目) 2026-10-27 (Tue) 読み手:メディア事業部長・青柳さん。バナー広告の売上責任者で、合議の権限を持つ 15分版 / 60分版 今日の核心:比べる相手・軸・測り方を検算に耐えさせる。負ける軸は自分で先に書く
今日の最短ルート(15分しかない日):1. 「読み手プロファイル」(30秒) 2. 「4段階で見る(日本語)」の Good と Better を見比べる(5分)※Goodは評価軸を6つに増やし、各行に出所も付けた型どおりの比較表だが、比べる相手が社外の2つだけで、NRMの帰属ROAS 4.8倍を競合の公開事例5.2倍の隣に置いている。測り方がそろっていない。Betterはメーカーが出稿先を選ぶ基準の順に並べ替え、同じ予算を取り合うサイト内バナーを競合の列に入れ、NRMが負ける軸も自分で先に書く 3. 「今日の演習 → 15分版」をやる(10分)

今日の文書 — 競合分析資料

競合分析資料 — 自社の商品・サービスを、顧客が選びうる代わりの手段と比べ、「どこで勝ち、どこで負け、だから何を決めるか」を事業責任者に示す文書。市場調査レポート(Day025。市場の大きさと顧客の声)と違い、特定の相手と並べて、自社の立ち位置を言うところが本体。

この文書の勝負どころ: 自社に都合よく歪めていないか。 歪みは3か所で起きる。①比べる相手の選び方(自社に不利な相手を入れない)、②比べる軸の選び方(自社が勝つ軸だけで並べる)、③数字の測り方(測り方が違う数字を同じ列に置く)。読み手が利害の対立する人なら、この3つを必ず検算する。今日は、IAB/MRC の Retail Media Measurement Guidelines の解説資料(BCG作成、2024年1月)が、帰属(attribution)の期間(ウィンドウ)を「一貫した、比べられるもの」にそろえることと、増分(incrementality)の測り方・前提・限界を開示することを求めている点を拠り所にする(2026-10-27 に原文PDFで確認。出所は設計メモ)。

シナリオ

あなたは株式会社ノヴァストア 販促システム部 MOpsチームマネージャーの宮田(Day004 以降に登場)。

2030年6月11日(火)。 次の経緯がある(会社・人物・数字はすべて架空の設定)。

  • 2029/10〜12: Day025 の3社パイロットを実施。2030年2月の経営会議で承認され、4/1(月)に「ノヴァ・リテールメディア」(以下NRM)を開始した。LINE個別配信(ID連携会員 約96,000人)に、メーカーが広告を出せる枠
  • 4〜5月の実績: 契約メーカー9社、配信21回、売上840万円(月420万円)
  • 6/11(火): 高梨部長から指示。「7/10(水)の経営会議に、NRMの追加投資 3,600万円(担当2名・友だち全員への枠・増分測定の第三者検証)を出す。社内規程で、広告売上に影響する投資はメディア事業部長の合議が要る。競合との比較を付けて、先に青柳さんへ」
  • 青柳さん(メディア事業部長・新登場)は、サイト内バナー広告(年4.2億円)の責任者。NRMとは、同じメーカーの販促予算を取り合う関係にある
  • 宮田の予定: 競合分析資料を 6/14(金)17:00 に青柳さんへ。6/19(水)15:00 に30分の確認会。これを受けて高梨部長が7/10の資料を作る

6/11 の時点で分かっていること

事実出所
NRMは1配信 40万円(9.6万人。CPM換算 4,167円)。契約9社、4〜5月に21配信で840万円〔設定: 販売実績〕
1配信あたり、配信群 86,400人・対照群 9,600人。14日購入率 0.62% 対 0.41%、平均単価 3,600円。帰属ROAS 4.8、増分 iROAS 1.6(95%区間 0.6〜2.7)〔導出: 下の注〕
サイト内バナーは年4.2億円(月3,500万円)。4〜5月は前年同期比 −7%(月 −245万円)。14日帰属ROAS 3.9〔設定: メディア事業部の実績〕
NRM契約9社のうち6社がバナーにも出稿。うち3社は「バナー予算からLINEへ移した」と答えた(その3社のバナー減は月120万円)〔設定: 聞き取り・請求〕
メーカー8社(契約5・未契約3)に「出稿先を選ぶ基準」を聞いた(6/3〜6/7、複数回答)。効果の測り方7、到達6、価格6、購買データ4、手間3〔設定: 聞き取り〕
競合「ミライモール」(モール内広告): 公開価格表 CPC 50〜150円・月10万円から(6/3取得)。公開事例の平均ROAS 5.2倍(14日帰属)。増分は聞き取り2社とも「出ていない」〔設定: 公開情報・聞き取り〕
競合「外部運用型広告」(SNS・LINEの運用型): CPM 600〜1,500円(聞き取り2社)。購買データの突合はなく、増分はリフトテストが別契約〔設定: 聞き取り〕

注(導出): 配信群の購入者 86,400×0.62% ≒ 536人 → 帰属売上 約193万円 ÷ 40万円 = 4.8。増分購入者 86,400×(0.62%−0.41%) ≒ 181人 → 増分売上 約65万円 ÷ 40万円 = 1.6。差 0.21pt の95%区間は 0.07〜0.35pt(2群の比率の差の標準誤差で計算)で、iROAS は 0.6〜2.7。計算はスクリプトで確かめた。ミライモール・外部運用型・バナーの列は、競合の社名・価格・実績を含めてすべて架空(実在のサービスの数字ではない)。

あなたの課題: 青柳さんに渡す競合分析資料のうち、「3. 競合との比較」の節を書く。読み手は、自分の部署が悪く書かれていないか、NRMの数字が盛られていないかを検算する。同時に、高梨部長が 7/10 に出す資料の元になる。

読み手プロファイル

項目内容
誰が読むか青柳さん(メディア事業部長、1人)。確認会(6/19)には営業課長2名が同席する
何を判断するために読むか7/10 の経営会議に出すNRMの追加投資に、合議として同意するか。同意しないなら何を条件にするか
何を知っているかバナーの実績と、各メーカーの営業担当との関係。NRMが4月に始まったこと
何を知らないかNRMの効果の測り方(対照群の抜き方)、メーカー8社に聞いた内容、4〜5月の売上の内訳、ミライモールや外部運用型の実際の仕様
何を気にしているかバナーの予算が奪われないか。バナーが「古い」と書かれていないか。NRMの数字が盛られていないか。書いていないことを、後から経営会議で出されないか
読む時間と場面6/14 夕方に自席のPCで10分(数字を検算する)。6/19 は紙に印刷し、赤ペンを持って30分

この読み手が変わると何が変わるか: 読み手が石原CFO(Day013・022)なら、食い合いを含めた全社の純増と回収の線を冒頭に置き、各社の仕様の差は後ろへ下げる。読み手がNRMのチームの同僚(Lv1型)なら、競合の列は少なくてよく、「次に何を作るか」から始められる。バナーを列に入れ、負ける軸を先に書き、数字の出所をすべて付けるのは、疑って検算する人に向けたものである。

4段階で見る — 3. 競合との比較

以下は同じ文書の 「3. 競合との比較」 の部分を、4段階で書き分けたもの。差が出るのは行数ではなく、比べる相手・軸・測り方が、読み手の検算に耐えるかである。

タブで精読、「横に並べる」で差を一望できる(横並びは各段階の要点3行だけ)。

🔴 Bad10行
🟡 Good10行
🟢 Better14行
🔵 Best11行

行数 10・10・14・11、字数 Bad145 → Good325 → Better690 → Best609字(空白を除く・実測)。BestがBetterより行数・字数とも短い。Goodよりは長いので最短ではない(Better→Bestで減る型)。

Bad
軸がNRMの勝つものだけ(個別配信・購買データ・増分)。◎×の定義も出所もない。
「バナーをNRMに寄せるべき」と、根拠なく読み手の予算に踏み込んでいる。
到達・価格・手間というメーカーの基準は表にない。
Good
軸6つと出所の列がある。弱みも2つ書いた。
だがNRM帰属4.8を競合の公開事例5.2の隣に置き、増分1.6は出てこない。
比べる相手に青柳さんのバナーがなく、読み手が決めることもない。
Better
メーカー8社が選ぶ順に並べ、バナーを競合の列に入れた。
効果は14日帰属にそろえ、価格は単位が違うので優劣をつけない。
NRMが負ける軸と、食い合い(月120万円は確度が高い、残り125万円は不明)を自分で書く。
Best
冒頭が「決めてほしいこと」。A・B・Cと期限、返事がなければBが既定。
食い合い率29〜58%の両端で純増を出し、Aの回収線37.5%をまたぐと示す。
誰が・いつまでに(6/28・7/1・9/30)と、やめる線を結果の前に決める。
Bad
Only axes NRM wins on; no definitions or sources for the marks.
"Move banner spend to NRM" with no evidence, aimed at the reader's budget.
Reach, price and effort - what manufacturers weigh - are missing.
Good
Six criteria with a source column; two weaknesses stated.
But NRM's 4.8 sits next to a competitor's published case of 5.2; incremental 1.6 is absent.
Banners are not a column, and the reader has nothing to decide.
Better
Ordered by what 8 manufacturers use to choose; banners are a column.
Performance aligned to 14-day attribution; price not ranked (CPM vs CPC).
States where NRM loses and the overlap (JPY 1.2M firm, JPY 1.25M unknown).
Best
Opens with the decision, options A/B/C, deadline and the default (B).
Net effect at 29% and 58% overlap; A's payback line (37.5%) falls in between.
Owners and dates (28 Jun, 1 Jul, 30 Sep) and the stop line set before results.
Bad — 妥協して雑に作った状態 / 10行・145字
3. 競合との比較
                NRM   ミライモール  外部運用型広告
個別配信          ◎       ×           ×
購買データ連動     ◎       △           ×
増分測定          ◎       ×           △
価格             ○       △           ○
総合             ◎       △           △
NRMは競合を大きく上回り、市場で最も優位なサービスである。
今後はサイト内バナーの出稿もNRMに寄せ、メーカー予算を取り込むべき。
※競合の情報は営業担当から聞いた内容による。

何が起きているか:

  • 軸が、NRMが勝つものだけ。 個別配信・購買データ連動・増分測定は、NRMが作った強みそのもの。メーカーが選ぶ基準(到達人数、価格、手間)は表にない
  • ◎○△× の定義がなく、出所もない。 「△」が何を指すか、誰が付けたか分からないので、読み手は直せない。最後の1行が出所のすべて
  • 読み手の予算に、断りなく踏み込んでいる。 「バナーの出稿をNRMに寄せるべき」は、青柳さんの部署の売上を減らす提案だが、根拠の数字がない
  • 悪意はない。「強みを書け」と言われて、締切前に勝つ軸で表を埋めると起きる形(よくある構造)
Bad
3. Competitive Comparison
                       NRM   MiraiMall   External programmatic
1:1 LINE delivery       ◎       ×            ×
Purchase-data link      ◎       △            ×
Incrementality          ◎       ×            △
Price                   ○       △            ○
Overall                 ◎       △            △
NRM clearly outperforms the competition and is the strongest service on the market.
We should move site-banner spend to NRM and capture the manufacturers' budgets.
* Competitor information is based on what sales reps told us.

英文でも「◎○△×」は定義がなければ読めない。"clearly outperforms" "strongest" は根拠のない最上級で、読み手が検算できない。"capture the manufacturers' budgets" は、読み手の部署の予算を奪うと読める言い方。

Good — 型は満たしている / 10行・325字
3. 競合との比較(2030年6月調べ)
評価軸 | NRM | ミライモール | 外部運用型広告 | 出所
到達人数 | 9.6万人/配信 | 会員1,900万人 | 配信量は予算次第 | NRM実績・各社公開情報
価格 | 40万円/配信 | CPC 50〜150円 | CPM 600〜1,500円 | 各社価格表・聞き取り
効果(ROAS) | 4.8倍 | 5.2倍(公開事例) | 非公開 | NRM実績・各社公開情報
増分測定 | あり(対照群10%) | なし | リフトテスト(別契約) | 聞き取り
購買データ連動 | ID連携会員の購入履歴 | モール内の購入履歴 | メーカーが持ち込む | 各社公開情報
最低出稿額 | 40万円 | 月10万円 | なし | 各社価格表
強み: 増分測定と購買データ連動で、競合と差別化できている。
弱み: 到達人数と最低出稿額。

Badから何が変わったか:

  • ③事実と解釈の分離が動いた。◎×の印をやめて数字と文にし、出所の列を付けた。弱み(到達人数、最低出稿額)も自分で書いた
  • ②読み手適合が少し動いた。評価軸が6つに増え、一般の読み手には読める比較表になった

まだ足りないもの(青柳さんの検算に落ちる点):

  • 効果の行が、測り方のちがう数字の並び。 NRMの 4.8倍は自社の14日帰属、ミライモールの 5.2倍は同社が選んだ公開事例の平均。同じ行に置くと「ほぼ互角」と読めるが、NRMの増分は 1.6 で、この表のどこにも出てこない
  • 価格の行が、単位がちがう。 1配信、CPC、CPMは同じ尺度に直せない。並べたことで、NRMが高いのか安いのか読み手が判断できない
  • 比べる相手に、青柳さんの商品がない。 同じメーカー予算を取り合う社内の相手を、「競合ではない」と黙って外している。これが一番、疑われる
  • 「強み・弱み」はNRMの目で選んだ軸で出ている。 メーカーが何を基準に選ぶかが、どこにもない
  • 結論が「差別化できている」で終わり、読み手が何を決めるのかがない
Good
3. Competitive Comparison (as of June 2030)
Criterion | NRM | MiraiMall | External programmatic | Source
Reach | 96,000 people per send | 19M members | Depends on budget | NRM actuals; public info
Price | JPY 400,000 per send | CPC JPY 50-150 | CPM JPY 600-1,500 | Price lists; interviews
Performance (ROAS) | 4.8x | 5.2x (public case) | Not disclosed | NRM actuals; public info
Incrementality | Yes (10% control) | No | Lift test (separate contract) | Interviews
Purchase-data link | ID-linked members' purchases | On-mall purchases | Brought by the advertiser | Public info
Minimum spend | JPY 400,000 | JPY 100,000 per month | None | Price lists
Strengths: incrementality and purchase-data link set NRM apart.
Weaknesses: reach and minimum spend.

英文の competitive analysis としては型が整っている。ただし "Performance (ROAS) 4.8x vs 5.2x" は、attribution の期間と、公開事例か平均かが書かれておらず、英語圏の読み手にも "not comparable" と読まれる。

Better — 読み手に最適化されている / 14行・690字
3. 競合との比較 — メーカーが出稿先を選ぶ基準の順に
メーカー8社に聞いた「選ぶ基準」(6/3〜6/7、複数回答。挙げた社数を括弧に)で並べた。
サイト内バナーも同じメーカー予算を取り合うので、競合の列に入れた。

基準(社数)| NRM | ミライモール | 外部運用型 | サイト内バナー
効果の測り方(7)| 14日帰属 4.8、増分 1.6 | 14日帰属 5.2 | 帰属のみ | 14日帰属 3.9
到達(6)| 9.6万人/配信 | 1,900万人 | 予算次第 | 月310万人
価格(6)| CPM 4,167円 | CPC 50〜150円 | CPM 600〜1,500円 | CPM 1,200〜2,400円
購買データ(4)| 会員の購入履歴 | モール内の購入履歴 | メーカー持ち込み | 閲覧履歴のみ
手間(3)| 2営業日前・40万円〜 | セルフ・月10万円〜 | セルフ | 営業経由・週単位

NRM・バナーは社内実績〔実測〕、ミライモール・外部運用型は公開価格表と聞き取り〔公開・聞き取り〕。ミライの5.2は同社が選んだ公開事例の平均で、全体の平均ではない。
揃えたもの: 効果は14日帰属に揃えた。増分を測れているのはNRMだけで、他は未測定のため「劣る」とは言えない。
揃えられないもの: 価格はCPMとCPCで単位が違い、優劣をつけない。
NRMが負ける軸: 到達(1配信9.6万人は、ミライの会員数の0.5%)、価格(CPM)、手間。勝つ軸: 増分の測定、購買データ。
バナーとの食い合い: 4〜5月のバナーは前年同期比−7%(月−245万円)。NRMは月420万円。うち「バナーから移した」と答えた3社の月120万円は確度が高い〔聞き取り〕。残りの125万円は分からない。

Goodから何が変わったか(★ここが学習の中心):

  • ②読み手適合が動いた。表の行を、NRMが勝つ順ではなく、メーカーが選ぶ順(聞き取り8社の社数の多い順)に並べ替えた。強みを先に出す並べ方をやめたので、青柳さんは「NRMに都合のよい軸が上に来ている」という疑いを持たない
  • ⑤想定反論が動いた。読み手プロファイルの「バナーが古いと書かれていないか」に答えて、バナーを競合の列に入れ、同じ基準で並べた。バナーの14日帰属ROAS 3.9 をそのまま載せ、「古い」とも「劣る」とも書いていない。列に入れることが、読み手に対する最初の誠意になる
  • ③事実と解釈の分離が動いた。「揃えたもの」「揃えられないもの」を分けた。効果は14日帰属に揃え、測れているのがNRMだけの増分は、他を「劣る」と書かない。価格はCPMとCPCを無理に直さず、「優劣をつけない」と書いた。直せない数字を直したふりをしないことが、Lv3の読み手に対する検算への備え
  • ⑤想定反論がさらに動いた。NRMが負ける軸(到達、価格、手間)を、読み手が見つける前に自分で書いた。食い合いの数字(月−245万円、うち確度が高い月120万円、残り125万円は不明)も自分で出した。「分からない」と書けるのは、分かった分と分からない分を分けているから

まだ足りないもの: 結論がない。読み手が合議で何を決めるのか(追加投資に同意するか、何を条件にするか)が書かれていない。増分 1.6 がどれだけ確かか(区間)、食い合い率が追加投資の回収にどう効くかも、読み手は計算できない。

Better
3. Competitive Comparison - by the criteria manufacturers use to choose
We asked 8 manufacturers (3-7 June, multiple answers; the number who named each is in brackets).
Site banners compete for the same manufacturer budget, so they are included as a column.

Criterion (n) | NRM | MiraiMall | External programmatic | Site banners
Measurement (7) | 14-day attribution 4.8; incremental 1.6 | 14-day attribution 5.2 | Attribution only | 14-day attribution 3.9
Reach (6) | 96,000 per send | 19M members | Depends on budget | 3.1M visitors per month
Price (6) | CPM JPY 4,167 | CPC JPY 50-150 | CPM JPY 600-1,500 | CPM JPY 1,200-2,400
Purchase data (4) | Members' purchases | On-mall purchases | Advertiser-supplied | Browsing only
Effort (3) | 2 business days ahead; from JPY 400,000 | Self-serve; from JPY 100,000/month | Self-serve | Via sales; weekly slots

NRM and banner figures are internal actuals; MiraiMall and external figures come from public price lists and interviews. MiraiMall's 5.2 is the average of cases it chose to publish, not its overall average.
Aligned: all performance figures use 14-day attribution. Only NRM measures incrementality; the others are unmeasured, so we do not say they are worse.
Not aligned: price is CPM vs CPC, so we do not rank it.
Where NRM loses: reach (96,000 per send is 0.5% of MiraiMall's membership), price (CPM) and effort. Where it wins: incrementality measurement and purchase data.
Overlap with banners: banners are down 7% year on year (JPY 2.45M per month) in April-May; NRM sells JPY 4.2M per month. JPY 1.2M of that is high-confidence (three advertisers said they moved banner budget). The other JPY 1.25M is unknown.

見出しを "by the criteria manufacturers use to choose" と、読み手の基準で書いた。"Where NRM loses" は英語の battlecard で使う欄の名前で、日本語の「弱み」より、負ける場面が具体的になる。"we do not say they are worse" と、言わないことを明示している。

Best — 読み手が意思決定できる / 11行・609字
【決めてほしいこと】7/10の経営会議に出すNRMの追加投資を、A・B・Cのどれにするか。
6/19(水)12:00までにお返事ください。なければ同日17:00にB案で資料を作ります。

案 | 追加投資 | 月の追加売上〔仮定〕| 12か月の純増(食い合い率29%)| 同(58%)
A 全面拡張 | 3,600万円 | +480万円 | +514万円 | −1,200万円
B(推奨・既定)検証つきで一部 | 600万円 | +90万円 | +171万円 | −150万円
C 見送り | 0円 | 0円 | 0円 | 0円
食い合い率=NRM売上のうちバナーから移った分。29%=確度が高い分、58%=バナーの減少がすべてNRMによる場合〔導出〕。

Aが12か月で回収できる線は食い合い率37.5%以下。いま分かっているのは29〜58%で、線をまたぐ。食い合い率が分かるまでAは決められない。Bは600万円で、それを9/30までに分かるようにする。
青柳さんへのお願い: 6/28(金)までに、重複6社の4〜5月のバナー請求をください。7/1(月)にMOpsが第1回を出し、毎月第2月曜に両部署で見ます。重複6社の見積は、バナーとのセットで青柳さんの営業が窓口です。
B→Aに進む線: 9/30(月)に食い合い率37.5%以下、かつ第三者の検証で増分の方法に重大な指摘なし。超えたら残りの3,000万円は出さず、Cへ。
ミライモールが増分を出し始めれば、NRMの差は縮む。NRMの優位は期限つきと置く。

Betterから何が変わったか:

  • ①結論の位置・④次の行動が動いた。冒頭を「決めてほしいこと」にし、期限(6/19 12:00)と、返事がないときの既定(B)を書いた。青柳さんは断れる形のまま、「黙っていれば自分の同意が前提になる」のではなく、何に同意するかを見て決められる
  • ⑤想定反論が動いた。青柳さんが次に聞く3つに先に答えた。①「バナー減のぜんぶがNRMのせいだと言うのか」→ 29%(確度が高い分)と58%(ぜんぶ)の両端を並べて純増を出した。②「Aでよいのでは」→ Aが回収できる線は37.5%で、いまの29〜58%は線をまたぐ。③「いつまでに分かるのか」→ 9/30、測るためのお願い(6/28の請求、7/1の第1回、毎月第2月曜)
  • ③事実と解釈の分離が動いた。「月の追加売上」は〔仮定〕、食い合い率は〔導出〕と印を付けた。反証条件(37.5%を超えたらCへ)を先に決めてあるので、結果を見てから基準を動かせない
  • ④次の行動が動いた。誰が・いつまでに・何を(青柳さんは6/28に請求、MOpsは7/1に第1回、9/30に判定)まで確定した。重複6社の見積を、青柳さんの営業が窓口になるセット提案にした。青柳さんは奪われる側から、窓口を持つ側に動く

今回はBestまで作るべきか: Best必要。 読み手は利害が対立し、合議という「止める権限」を持っている。Betterまでは「公正な比較」で、Bestで初めて「何を決め、いつ確かめ、どうなったらやめるか」が決められる。ただし読み手が同じチームの同僚(Lv1型)で、追加投資の合議がないなら、Betterの表と負ける軸で足りる。

分量(日本語版・スクリプトで実測): 行数 Bad10・Good10・Better14・Best11、字数(空白除く)Bad145・Good325・Better690・Best609(EN 行数 10・10・14・11)。 BestがBetterより行数(14→11)・字数(690→609字)とも短い(Goodよりは長いので4段階で最短ではない。Better→Bestで減る型)。Betterの「揃えたもの・揃えられないもの・負ける軸」の説明と食い合いの段落が、Bestでは「決めてほしいこと」の1表と回収の線に吸収された。Bestで新しく足りたのは、選択肢・回収の線37.5%・誰がいつまでに・やめる線。

Best
Decision needed: which option for the NRM investment to take to the 10 July executive meeting - A, B or C.
Please reply by 12:00 on Wed 19 June. If we hear nothing, we prepare Option B at 17:00 that day.

Option | Investment | Added sales per month [assumption] | 12-month net (overlap 29%) | (overlap 58%)
A Full expansion | JPY 36M | +4.8M | +5.14M | -12.0M
B (recommended, default) Partial, with verification | JPY 6M | +0.9M | +1.71M | -1.5M
C Do nothing | 0 | 0 | 0 | 0
Overlap rate = the share of NRM sales that moved from banners. 29% = the high-confidence part; 58% = all of the banner decline is NRM's doing [derived].

A pays back within 12 months only if the overlap rate is at or below 37.5%. What we know is 29-58%, which straddles that line. We cannot decide A until we know. B costs JPY 6M and finds out by 30 September.
Ask of Mr. Aoyagi: the April-May banner invoices for the six overlapping advertisers by Fri 28 June. MOps publishes the first overlap figure on Mon 1 July; both teams review it on the second Monday each month. Quotes to those six go out as a banner + NRM bundle, with your sales team as the contact.
B moves to A if, on Mon 30 September, overlap is at or below 37.5% and the third-party check finds no material issue with the incrementality method. If not, we do not release the remaining JPY 30M and go to C.
If MiraiMall starts reporting incrementality, NRM's edge narrows. Treat the edge as time-limited.

英文の型は "Decision needed" で始まる BLUF(結論先出し)。"straddles that line" と、数字が線をまたぐことを言い切っている(日本語の「微妙」より強い)。"Ask of Mr. Aoyagi" と、相手に頼むことを見出しにして、期限と窓口をそろえた。

日英差分ノート

1. 負ける場面の書き方:日本語は「弱み」、英語は "Where we lose"

日本語の社内資料は、自社の項目を「課題」「弱み」と書く。英文の競合分析(battlecard と呼ばれる営業向け資料を含む)では、"Where we win / Where we lose" と、場面で書くのが通例(記憶による。今回は原典を取得していない)。Betterで日本語版も「NRMが負ける軸」と書いたのは、「弱み」のままだと、何が起きたときに負けるのかが読み手に伝わらないため。

2. 印の定義:◎○△× と Yes / Partial / No

日本語では ◎○△× が広く使われ、定義を書かなくても通じる気がする。英語の表で同じ記号を使うと、定義がなければ読み手が同じ意味に取れず、"Yes / Partial / No" と定義を脚注で書くのが安全。Good以降で記号をやめ、数字と文にしたのは、日英共通の理由で、検算できるようにするため。

3. 数字の呼び方:「増分」「帰属」と incrementality / attribution

日本語の広告実務では「増分」「純増」「帰属売上」と言うが、読み手によって指す範囲が違う。英語は incremental ROAS(iROAS)/ attributed ROAS と形容詞で分け、IAB/MRC の解説資料も attribution の期間(lookback window)を一貫させ、増分の方法・前提・限界を開示することを求めている。Bestで「14日帰属」「増分 1.6(区間 0.6〜2.7)」と、名前と期間と区間をそろえて書いたのは、日本語でも効くが、英語の読み手には書かないと数字として扱われない。

4. 「良い」の基準のずれ:日本は関係への配慮、英語は検証の可能性

日本語では、社内の別部署の商品を「競合」と呼ぶこと自体が角を立てる。そのため黙って外す(Goodの形)ことが起きやすい。英語の competitive analysis は、顧客の代わりの手段なら社内商品も "internal alternative" と列に入れる。Betterで日本語版もバナーを列に入れたが、「競合」とは呼ばず「同じメーカー予算を取り合う」と理由を書いた(呼び方で青柳さんが身構えないため)。

頻出表現

日本語Englishトーンの強さ
NRMが負ける軸Where we lose強い(場面を言い切る)
〜は未測定のため「劣る」とは言えないnot measured, so we do not claim they are worse中立(言わないことを明示する)
優劣をつけないwe do not rank it中立(理由を同じ文に書く)
14日帰属14-day attribution中立(期間を必ず付ける)
増分(純増)incremental / net new中立("net" は食い合いを引いた後)
確度が高い / 分からないhigh-confidence / unknown強い(分けて書く)
線をまたぐstraddles the line強い(日本語の「微妙」より具体的)
同意の条件condition for sign-off中立

差分5軸まとめ

軸BadGoodBetterBest
① 結論の位置「NRMが最も優位」と最後に言い切る「差別化できている」で終わる負ける軸と勝つ軸を表の下に置く冒頭に「決めてほしいこと」と期限・既定
② 読み手適合NRMの強みの軸だけ軸が6つに増えたが、NRMの目で選んだメーカーが選ぶ順。バナーを列に入れる合議という青柳さんの権限に沿う(条件、窓口、止める線)
③ 事実と解釈の分離印と最後の1行のみ出所列はあるが、測り方のちがう数字を同じ行に置く14日帰属にそろえ、直せないものは直さない〔仮定〕〔導出〕と区間、反証条件を先に決める
④ 次の行動「バナーをNRMに寄せるべき」(根拠なし)なしなし誰が・いつまでに(6/28請求、7/1第1回、9/30判定)
⑤ 想定反論無視弱みを2つだけ自分で書くバナーを列に入れ、負ける軸と食い合いを先に書く29%と58%の両端、Aの回収線37.5%、競合が増分を出す日

Best版・全文

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競合分析資料(NRMの追加投資に関する比較) メディア事業部 青柳さん、高梨部長へ 2030年6月14日 宮田

【決めてほしいこと】 7/10(水)の経営会議に出すNRMの追加投資を、下のA・B・Cのどれにするか。6/19(水)12:00 までにお返事ください。なければ同日17:00に B案 で資料を作ります(確認会は 6/19 15:00)。

案追加投資月の追加売上〔仮定〕12か月の純増(食い合い率29%)同(58%)
A 全面拡張(担当2名・友だち全員への枠・第三者検証)3,600万円+480万円+514万円−1,200万円
B(推奨・既定) 第三者検証と食い合いの測定のみ。枠は現行のまま600万円+90万円+171万円−150万円
C 見送り0円0円0円0円

食い合い率=NRM売上のうち、バナーから移った分〔定義〕。29%=「バナーから移した」と答えた3社の月120万円 ÷ 月420万円〔導出〕。58%=バナーの月245万円の減少がすべてNRMによる場合〔導出。上限〕。純増=月の追加売上×12×(1−食い合い率)−追加投資。売上ベースで、粗利は未確認。

Bを推奨する理由: Aが12か月で回収できる線は、食い合い率 37.5%以下(1−3,600÷(480×12))〔導出〕。いま分かっている範囲は29〜58%で、線をまたぐ。食い合い率が分からないうちは、Aは決められない。Bは600万円で、9/30 までに食い合い率を分かるようにする。Bの最悪は −150万円(58%のとき)で、Aの最悪 −1,200万円の8分の1。
Bが間違っていたと分かる線: 9/30 に食い合い率が37.5%を超えたら、残りの3,000万円は出さず、Cへ(NRMは現行の枠で続け、バナーを優先する)。この線は結果を見る前に決めてある。
確認していないこと: ①バナーがNRMと関係なく下がっていた可能性(FY2029通期の前年比は未確認。7/1 までに青柳さんの数字で確認する。下がっていたなら58%は下がる)。②月の追加売上〔仮定〕の根拠は、契約社数と配信回数の見込みで、未契約3社の意向は未確認。③NRMの粗利率。④ミライモールの増分の有無は聞き取り2社のみ。

3. 競合との比較 — メーカーが出稿先を選ぶ基準の順に

メーカー8社(契約5・未契約3)に聞いた「出稿先を選ぶ基準」(6/3〜6/7、複数回答。挙げた社数を括弧に)で並べた。サイト内バナーも同じメーカー予算を取り合うので、競合の列に入れた。

基準(社数)NRMミライモール外部運用型サイト内バナー
効果の測り方(7)14日帰属 4.8。増分 1.6(95%区間 0.6〜2.7、1配信あたり)〔実測・導出〕14日帰属 5.2(同社が選んだ公開事例の平均)〔公開〕。増分は出ていない〔聞き取り2社〕帰属のみ。リフトテストは別契約〔聞き取り2社〕14日帰属 3.9〔実測〕。増分は未測定
到達(6)9.6万人/配信(ID連携会員のみ)〔実測〕会員1,900万人〔公開〕予算次第〔聞き取り〕月310万人〔実測〕
価格(6)40万円/配信(CPM 4,167円)〔実測〕CPC 50〜150円、月10万円から〔公開価格表 6/3〕CPM 600〜1,500円〔聞き取り2社〕CPM 1,200〜2,400円〔実測〕
購買データ(4)ID連携会員の購入履歴(カテゴリ)〔実測〕モール内の購入履歴〔公開〕メーカーが持ち込む〔聞き取り〕閲覧履歴のみ〔実測〕
手間(3)2営業日前に入稿、40万円〜〔実測〕セルフ、月10万円〜〔公開〕セルフ〔聞き取り〕営業経由、週単位〔実測〕

揃えたもの: 効果は全列を14日帰属に揃えた(IAB/MRCの解説資料が、期間を一貫させ比べられるようにするよう求めるのに合わせた)。増分を測れているのはNRMだけで、他は未測定のため「劣る」とは書かない。
揃えられないもの: 価格は1配信・CPM・CPCで単位が違い、優劣をつけない。1購入あたりの費用に直すには競合のクリック率と購入率が要るが、手元にない。
NRMが負ける軸: 到達(1配信9.6万人は、ミライモールの会員数の0.5%)、価格(CPMはバナーの約2〜3倍)、手間(セルフで出せない)。勝つ軸: 増分の測定、購買データ。
NRMの数字の確かさ: 増分 1.6 は区間が 0.6〜2.7 と広く、1未満の可能性も残る。1配信の数字で、21配信を通した区間はこれから出す(第三者検証の対象に入れる)。

4. バナーとの食い合い

4〜5月のバナーは前年同期比 −7%(月 −245万円)。NRMは月420万円。「バナーから移した」と答えた3社のバナー減は月120万円で、これは確度が高い〔聞き取り・請求〕。残りの125万円は、NRMのせいか、バナー自体の下がりか、分からない。NRMが9社中6社とバナーを共有している事実は、食い合いが起きうる条件である。

5. 次の手

  • 6/28(金)まで: メディア事業部は、重複6社の4〜5月のバナー請求を MOps へ
  • 7/1(月): MOps が食い合い率の第1回を青柳さん・高梨部長へ。以降、毎月第2月曜に両部署で見る
  • 重複6社の見積: バナーとNRMのセットで出す。窓口は青柳さんの営業
  • 9/30(月): 判定会。B→Aに進む線は、食い合い率37.5%以下、かつ第三者の検証で増分の方法に重大な指摘なし。超えたらCへ

前提が変わったら: ミライモールが増分を出し始めれば、NRMの「増分を測れる」差は縮む。IAB/MRCの解説資料は増分の方法の開示を求めており、他社が追う可能性は高い。NRMの優位は期限つきと置き、測る仕組みと、バナーとのセット提案で守る。

English 全文を見る

Competitive analysis for the NRM investment decision To: Mr. Aoyagi (Media Division) and Mr. Takanashi 14 June 2030 Miyata

Decision needed: which of A, B or C to take to the 10 July (Wed) executive meeting for the NRM investment. Please reply by 12:00 on Wed 19 June. If we hear nothing, we prepare Option B at 17:00 that day (the review meeting is 15:00 on 19 June).

OptionInvestmentAdded sales per month [assumption]12-month net (overlap 29%)(overlap 58%)
A Full expansion (two staff, all-friends inventory, third-party check)JPY 36M+4.8M+5.14M-12.0M
B (recommended, default) Third-party check and overlap measurement only; inventory unchangedJPY 6M+0.9M+1.71M-1.5M
C Do nothing0000

Overlap rate = the share of NRM sales that moved from banners [definition]. 29% = JPY 1.2M per month from the three advertisers who said they moved budget, divided by JPY 4.2M [derived]. 58% = all of the JPY 2.45M banner decline is caused by NRM [derived; upper bound]. Net = added sales per month x 12 x (1 - overlap) - investment. This is on a sales basis; gross margin is unchecked.

Why B: A pays back within 12 months only if the overlap rate is at or below 37.5% (1 - 36 / (4.8 x 12)) [derived]. What we know is 29-58%, which straddles that line. We cannot decide A until we know. B costs JPY 6M and finds out by 30 September. B's worst case is -JPY 1.5M (at 58%), one eighth of A's worst case (-JPY 12.0M).
What would show B was wrong: if overlap is above 37.5% on 30 September, we do not release the remaining JPY 30M and go to C (NRM continues at its current inventory and banners take priority). This line is set before we see the result.
Not checked: (1) whether banners were already declining regardless of NRM (the FY2029 full-year change is unchecked; we confirm with Mr. Aoyagi's figures by 1 July; if they were declining, 58% falls). (2) The basis for added sales is our expected number of advertisers and sends; the intentions of the three non-contracted advertisers are unchecked. (3) NRM's gross margin. (4) That MiraiMall reports no incrementality rests on two interviews.

3. Competitive Comparison - by the criteria manufacturers use to choose

We asked 8 manufacturers (5 contracted, 3 not; 3-7 June; multiple answers; the number who named each criterion is in brackets). Site banners compete for the same manufacturer budget, so they are included as a column.

Criterion (n)NRMMiraiMallExternal programmaticSite banners
Measurement (7)14-day attribution 4.8; incremental 1.6 (95% interval 0.6-2.7, per send) [actual, derived]14-day attribution 5.2 (average of cases it chose to publish) [public]. No incrementality reported [two interviews]Attribution only; lift tests under a separate contract [two interviews]14-day attribution 3.9 [actual]. Incrementality not measured
Reach (6)96,000 per send (ID-linked members only) [actual]19M members [public]Depends on budget [interviews]3.1M visitors per month [actual]
Price (6)JPY 400,000 per send (CPM JPY 4,167) [actual]CPC JPY 50-150; from JPY 100,000 per month [public price list, 3 June]CPM JPY 600-1,500 [two interviews]CPM JPY 1,200-2,400 [actual]
Purchase data (4)ID-linked members' purchases (by category) [actual]On-mall purchases [public]Advertiser-supplied [interviews]Browsing history only [actual]
Effort (3)Submit 2 business days ahead; from JPY 400,000 [actual]Self-serve; from JPY 100,000 per month [public]Self-serve [interviews]Via sales; weekly slots [actual]

Aligned: all performance figures use 14-day attribution (the IAB/MRC explainer asks for consistent, comparable attribution windows). Only NRM measures incrementality; the others are unmeasured, so we do not say they are worse.
Not aligned: price is per send vs CPM vs CPC, so we do not rank it. Converting to cost per purchase needs competitors' click and purchase rates, which we do not have.
Where NRM loses: reach (96,000 per send is 0.5% of MiraiMall's membership), price (CPM is about 2-3 times the banners') and effort (no self-serve). Where it wins: incrementality measurement and purchase data.
How firm NRM's number is: incremental 1.6 has a wide interval (0.6-2.7) and could be below 1. It is a single send; the interval across all 21 sends is still to come and is in scope for the third-party check.

4. Overlap with banners

Banners were down 7% year on year in April-May (JPY 2.45M per month). NRM sells JPY 4.2M per month. The three advertisers who said they moved banner budget account for a JPY 1.2M banner decline, which is high-confidence [interviews, invoices]. The other JPY 1.25M could be NRM, could be banners declining by themselves, and is unknown. Six of NRM's nine advertisers also buy banners, so overlap can happen.

5. Next steps

  • By Fri 28 June: the Media Division sends the April-May banner invoices for the six overlapping advertisers to MOps
  • Mon 1 July: MOps issues the first overlap figure to Mr. Aoyagi and Mr. Takanashi; both teams review it on the second Monday each month
  • Quotes to those six: a banner + NRM bundle, with Mr. Aoyagi's sales team as the contact
  • Mon 30 September: review. B moves to A if overlap is at or below 37.5% and the third-party check finds no material issue with the incrementality method. If not, C

If assumptions change: if MiraiMall starts reporting incrementality, NRM's edge narrows. The IAB/MRC explainer asks retail media networks to disclose their incrementality method, so others are likely to follow. We treat the edge as time-limited and protect it with the measurement process and the banner bundle.

完成の定義チェックリスト

この文書種別を提出する前に必ず確認する項目。「雑・妥協」を防ぐための外部基準。

今日の演習

15分版(まずこれだけでもやる)

Good例の「効果(ROAS)」の行(NRM 4.8倍、ミライモール 5.2倍)だけを書き直す。条件: ①測り方と期間を各セルに書く(今日の設定なら「14日帰属」)。②NRMの増分 1.6 を同じ行に入れ、他の列は未測定と書く。③「劣る」「勝つ」と書かず、読み手が決めるための1文を添える。

60分版

自分が使っているサービス(または自社のサービス)を1つ選び、「競合との比較」の節を、利害の対立する読み手向けに書く。 設定: 読み手は、同じ顧客予算を取り合う社内の別部署の責任者。条件: ①顧客に3人以上聞き、選ぶ基準の順に表を並べる(聞けないなら「聞いていない」と書く)。②社内の取り合う相手を列に入れる。③各セルに出所を付け、測り方をそろえる。④自社が負ける軸を書く。⑤食い合いの数字を、確度が高い分と上限の両端で出し、回収の線を計算する。⑥3案(積極・検証つき・見送り)に、反証条件と期限を付ける。⑦英語版を書き、"Where we lose" の欄を入れる。

取り組む前のヒント
  • 先に自分が勝つ軸を3つ書き出し、それを表の上から外す。残った軸が、顧客が選ぶ基準と合うかを聞き取りで確かめる。自分の強みを先頭に置く癖は、書いた本人には見えない
  • 競合の数字は、公開されている平均なのか、選ばれた事例なのかを確かめる。事例の平均は、全体の平均より高く出るのが普通(選ぶ側が良い事例を選ぶため)
  • 罠: 測り方のちがう数字(帰属と増分、CPMとCPC)を、同じ行に置いて「互角」と書く。直せない数字は直さず、「並べない」と書く
  • 罠: 社内の相手を「競合ではない」と外す。読み手には、外したことが一番目立つ
  • 罠: 食い合いを「ほぼない」と書く。分からないものは「分からない」と書き、確度が高い分と上限を並べる
  • 罠: 区間を書かずに「1.6倍」と書く。1回の数字の区間は広い。広いなら広いと書く

実務での使いどころ

競合分析資料は、投資や価格の判断の前(今日のように、追加予算の会議の前)と、営業が相手に提案する前に登場する。前の工程は、市場調査レポート(Day025。市場と顧客の声)で、基準(顧客が何で選ぶか)をここから取る。次の工程は、マーケティング計画書(Day008)の施策とKPIの見直しと、セールス提案書(マーケ#4。顧客の言葉で書く)。効果測定レポート(マーケ#8)では、今日の食い合い率の第1回(7/1)と判定(9/30)を実際に報告する続編にできる。社外に出す版は別で、競合の数字は「公開情報のみ」で組み替え、社内の食い合いは書かない。

この回の設計メモ(迷った他案・扱わなかった範囲・出所)

迷った他案と採らなかった理由
  • 読み手を外部のメーカー(顧客)にする案 — 顧客向けに競合と比べるのはセールス提案書(マーケ#4)の領域で、自社の弱みを顧客に見せるかの判断が別に要る。カタログの主な読み手は事業責任者なので、利害が対立する社内の事業責任者(青柳さん)にした(ルール5は不要)
  • 実在のサービス(大手ECの広告、実在のLINE広告など)を競合にする案 — 価格や実績を設定で作ると、事実と混ざる。架空の3つ(ミライモール、外部運用型、サイト内バナー)にした。前提が変わり、公開情報だけで書けるなら、実名と取得日つきの引用にするほうが検算できる
  • SWOT・5つの力(ポーター)で全面的に組み立てる案 — 読み手は表の中身(数字と出所)を突く。5つの力のうち、今日の資料が触れるのは「業界内の競争」「代替品」「買い手の交渉力」の3つで、「新規参入」「売り手」は扱っていない(5つの力の定義は記憶による。原典は取得していない)
  • 社内のバナーを列に入れない案(Goodの形) — 競合を社外だけにする定義は、よくある。ただし読み手の最大の疑いに答えないので採らなかった
  • A案(全面拡張)を推奨する案 — 売上の見込みは最大(+480万円/月)。ただし食い合い率が37.5%を超えるとき、12か月で回収できない。いまは29〜58%で線をまたぐため、判断を9/30まで延ばすBにした
  • 帰属ROASだけで比べる案 — 競合の公開事例と並べやすいが、NRMの強み(増分)が消え、さらに自社の4.8を「他と同じ測り方の数字」として押し出すことになる。両方を出し、揃えられるものだけ揃えるにした
扱わなかった範囲(黙って絞っていない)
  • 競合の網羅(モール系2社以外、店舗側のアプリ、検索連動広告以外のメニュー)。実在の競合の実名調査
  • 価格の1購入あたり費用への換算(競合のクリック率・購入率が手元にない)。バナーとNRMの粗利比較
  • 未契約3社の出稿意向の定量化。解約・継続率
  • 帰属モデル(ラストクリック以外)の比較。ビューアビリティ、無効トラフィック(IVT)、オフライン購買
  • 法務の論点(比較広告、優良誤認の景品表示法)。社外に出す版で必要になる
世界の実物との比較(数えた)

IAB/MRC Retail Media Measurement Guidelines の解説資料(BCG、2024年1月)の「What Brands Should Ask」7問に対し、この資料が扱うのは、一部2・扱わず5・完全0。

  • 一部: ④ 売上の数え方(帰属を14日にそろえ、購入者を数えたが、オンライン・オフラインの切り分けはしていない)、⑦ プライバシー(ID連携会員の範囲に限ると書いたが、法令対応の確認は Day041 の範囲)
  • 扱わず: ① ビューアビリティ、② MRC認証・準拠、③ 無効トラフィック、⑤ 未知のデータのモデル化、⑥ 店舗内メディア
  • また、第4章「増分」の要点2つ(無作為化比較などで測る/方法・前提・限界を開示し第三者の検証を受け、生データを残す)は、1つ目は完全(対照群10%の無作為化)、2つ目は一部(区間と第三者検証は書いたが、生データの保存は書いていない)

つまり、増分の測り方の核は満たすが、広告の測定基準の全体とは大きな距離がある。「網羅」とは書かない。

出所
  • 登場する会社、人物、数字はすべて架空(設定)。新登場: メディア事業部長・青柳さん。再登場: 高梨部長、石原CFO(Day013・022)。曜日はPythonで確認(6/11火、6/14金、6/19水、6/28金、7/1月、7/10水、9/30月)
  • 〔導出〕CPM=40万円÷96(千人)=4,167円。購入者 86,400×0.62%=535.7人、帰属売上 535.7×3,600=192.8万円、ROAS 4.82。増分 86,400×0.21%=181.4人、増分売上 65.3万円、iROAS 1.63。差 0.21pt の標準誤差 √(0.0062×0.9938÷86,400+0.0041×0.9959÷9,600)=0.0705pt、95%区間 0.072〜0.348pt、iROAS 0.56〜2.71。バナー減 3,500万×7%=245万円。食い合い率 120÷420=28.6%、245÷420=58.3%。Aの回収線 1−3,600÷(480×12)=37.5%。純増 A: 5,760×(1−0.2857)−3,600=514万円、5,760×(1−0.5833)−3,600=−1,200万円。B: 1,080×(1−0.2857)−600=171万円、1,080×(1−0.5833)−600=−150万円(スクリプトで計算)
  • IAB/MRC Retail Media Measurement Guidelines Explainer(Boston Consulting Group作成、2024年1月)https://www.iab.com/wp-content/uploads/2024/01/IAB-MRC-Retail-Media-Measurement-Guidelines-Explainer-January-2024.pdf を 2026-10-27 に取得し、pdftotext で本文(約37,000字)に変換して確認。読んだのは冒頭(導入・What Brands Should Ask 7問)、attribution(期間を一貫させ比べられるものにする。例は3日から30日までの5種)、第4章 増分(無作為化比較・合成対照・地域比較。方法・前提・限界の開示、第三者検証、生データの保存)、第5章 報告(ROAS以外の指標の検討)。全文は通読していない。ガイドライン本体(2024年1月の最終版)は未取得で、公開コメント版のURLを検索結果で確認したのみ
  • 「battlecard で Where we win / lose と書く」「5つの力の定義」は記憶による(原典未取得)
  • 「公開事例の平均は全体の平均より高く出る」は一般的な選択バイアスの説明で、今回の数字(5.2)に当てはまるかは未確認(設定上の仮定)
  • 分量(行数・字数)は、各コードブロックを作成後にスクリプトで数えた実測値

自己評価(やった後に記入)